取引先から打ち合わせの機会をもらった後、採用面接をしてもらった後、何かを手伝ってもらったときなど、ビジネスシーンにおいて社内外の人にお礼のメールを送る機会はよくあります。またビジネス以外でも、親戚からお祝いをもらったときなど、お礼にメールを送る機会は誰しもあるものです。

しかし、いざお礼のメールを送ろうとしても、メールの件名を何にすればいいか迷うという人も多いでしょう。

そこで本記事では、ビジネスシーンや日常生活の中でお礼メールを送る際の件名のポイント、シーンごとの具体的な例文を紹介します。

  • お礼メールの件名の書き方や例文

    お礼メールの件名の決め方やシーン別の例文を紹介します

お礼メールの件名の書き方や、メールを送るときのポイント

特にビジネスシーンでは、取引先や社内の人にお礼を伝える機会が多いです。メールでお礼を伝える場合、メールの件名の設定や内容、送り方に悩むことも多いでしょう。そこでまずは、お礼メールのポイントを紹介していきます。

シンプルかつ一目でわかりやすい件名を設定する

お礼メールの件名があまりにも長すぎると、パッと見たときに何についてのメールなのかが伝わりにくい場合があります。短くわかりやすい件名に設定しましょう。

特にスマートフォンの場合、PCよりも表示される文字数が短くなります。相手がスマートフォンでメールを見ることが多い場合は、より気を付けましょう。

また、件名を見ただけでも何についてのことか、一目でわかるような件名にすることが大切です。「ありがとうございました」「とても助かりました」など、抽象的で何のことかわからない件名は避けましょう。

記号などを入れて目立つようにする

お礼メールの件名で強調したい部分には、記号を使うと相手の目に留まりやすいでしょう。

よく使われる記号は「【】」で、下記のように強調したい部分を囲みます。

・【○○社案件】急ぎでご対応いただきありがとうございました
・【お礼】本日は○○をごちそうさまでした

・【○月○日会社訪問のお礼】○○大学◯◯

このように、せっかく送るメールだからこそ相手から見落とされないように、件名を工夫して送りましょう。

定型文のまま送るのはNG

お礼メールを送るときに、件名や本文に、あらかじめ作成しておいた定型文を利用する人も多いかもしれません。しかしどの状況にも同じ定型文のお礼メールをそのまま送ってしまっては、相手の心に響きません。

例えば、お礼メールの件名に何についてのお礼なのかを書いたり、本文にエピソードを盛り込んだりするなど、工夫を加えましょう。

定型文の構成を活用しながら一言加えることで、スピーディーにお礼メールを作成できます。

お礼に不向きな言葉に気を付ける

急いでいる状況で送るビジネスメールでよく使われる表現が、「取り急ぎ~まで」です。

急いで用件を伝えるメールを送るときなどに、「取り急ぎご報告まで」といった表現がメールの文末に使われることがあります。

ただしお礼メールを送るときに「取り急ぎお礼まで」と述べるのは適切ではありません。「時間がないため急いでお礼を伝えます」という意味になり、読む人によっては失礼だと捉えられてしまうことがあるからです。

お礼メールを送るのは急いだ方がいいですが、件名はもちろん本文にも、お礼に不向きな言葉を使わないように気を配りましょう。

基本的に24時間以内に送信する

お世話になった人にお礼をするのは、できるだけ早い方が望ましいです。

特にメールの場合は、インターネットに接続できる環境でさえあればいつでも送信できます。基本的にはなるべくその日中、難しければ24時間以内にお礼メールを送信するのが一般的です。

件名や本文で悩むかもしれませんが、簡潔で構いません。お礼メールは早めに送ることが大切です。

【ビジネスシーン】顧客へのお礼メール件名の例文

  • 【ビジネスシーン】顧客へのお礼メール件名の例文

次に、お礼メールの件名について、具体的なケースを紹介していきます。

ここでは、ビジネスシーンで顧客へ送るメールの件名に悩んだときのために、お礼メールの件名によく使われるフレーズを紹介しましょう。

打ち合わせのお礼メール件名

・【製品名】本日の打ち合わせのお礼 / 株式会社◯◯
・○月○日打ち合わせのお礼 / 株式会社◯◯

打ち合わせの時間をとってもらったことに対するお礼メールの件名では「打ち合わせのお礼」といったフレーズは必須です。

できれば会社名や製品・プロジェクト名、日付なども件名に入れて、何についてのいつの打ち合わせなのかがすぐわかるような件名にしましょう。

会社訪問後のお礼メール件名

・○月○日会社訪問のお礼 / 会社名や氏名
・本日の面談のお礼 / 会社名や氏名
・【会社名や氏名】昨日は面談していただきありがとうございました

会社訪問後にお礼メールを送る際は、できるだけ早く送ることが大切です。件名には上記の例のように「会社訪問」「面談」などのフレーズを必ず入れましょう。

さらに会社としての訪問の場合は会社名を、転職活動など個人的な訪問の場合は個人名を入れると、誰からのメールなのかがわかりやすいです。

就活・転職活動での面接後のお礼メール件名

・○月○日の面接のお礼 / 【(◯◯大学)氏名】
・○月○日の採用面接の御礼【(◯◯大学)氏名】
・本日の中途採用面接のお礼【氏名】

就職活動や動転職活動などで面接を受けた後のお礼メールは、必ずしも必要ではないといわれています。それでもお礼メールを送る目的は、面接をしてもらったことに対する感謝の気持ちや入社意欲を伝えることです。

採用活動に直接影響はないといわれていますが、お礼メールを送ることで、より丁寧な印象や熱意を届けられる可能性があります。

面接後のお礼メールを送る場合は、件名には上記のように「面接のお礼」といったフレーズを入れるのがポイントです。

契約後のお礼メール件名

・【製品名】ご契約のお礼 / 会社名・氏名
・新規契約のお礼【会社名・氏名】

取引先や顧客との交渉で契約に至った場合、お礼メールを送る機会があります。お礼を伝えるのはもちろんですが、契約後の手続きを一緒に連絡することも多いです。

契約後のお礼メールを送る際、件名には「契約」「お礼」といった文言を含めると、内容が伝わりやすくなります。さらに自社の会社名や、契約した製品名も含めることで、先方が確認したときに何についてのメールなのかが確認しやすくなるでしょう。

資料請求後のお礼メール件名

・【製品名】資料請求のお礼 / 会社名
・ご請求いただいた資料をお送りいたします【会社名】
・資料請求をしていただきありがとうございました【会社名】

顧客が資料請求をする場合、自社の取り扱う商品やサービスに興味を持っています。迅速かつ丁寧な内容でお礼を述べましょう。

資料請求のお礼メールには、件名に「資料」「請求」の文言と、お礼を述べる言葉を含めるのがポイントです。

退職が決まった後のお礼メール件名

・【退職のご挨拶】会社名・氏名
・退職のご挨拶 / 部署名・氏名

退職が決まったとき、社内外の人へこれまでのお礼を込めてメールを送ることはよくあります。

件名には「退職のご挨拶」などと入れるのが一般的です。社外の人に退職時のお礼メールを送る場合は会社名と氏名を、社内の人に送る場合には部署名と氏名を件名に入れるとわかりやすいでしょう。

【ビジネスシーン】社内の人へのお礼メール件名の例文

  • 【ビジネスシーン】社内の人へのお礼メール件名の例文

ビジネスにおいて、社外の人だけではなく社内の人へお礼のメールを送る機会もあるでしょう。ここでは、社内の人宛に送るお礼メールに使える件名の例文を紹介します。

上司へのお礼メール件名

・◯◯社提案資料のチェックのお礼
・昨日は飲み会でごちそうさまでした
・出張の際は大変お世話になりました

上司にお礼のメールを送る際、件名だけで内容がわかるものに設定するのが望ましいです。件名には何に対するお礼なのかと、感謝の言葉を盛り込みましょう。

会議や研修のお礼メールの件名

・【○○会議について】お礼
・○月○日研修のお礼
・本日は研修の機会をいただきありがとうございました

会議の準備や研修で、社内の人に資料作成に協力してもらったり、指導でお世話になったりすることがあります。そのようなとき、終了後にお礼のメールを送ることがあります。

件名は「研修」または「会議」、そしてお礼の言葉を含めたシンプルなものにしましょう。

営業などで同行してもらった際のお礼メールの件名

・【◯◯社 同行の件】お礼
・本日はご同行いただきありがとうございました
・◯◯社にご同行くださりありがとうございました

自分が担当をしている顧客へ訪問するとき、上司や製品知識がある人に同行してもらうことがあります。

その後に送るお礼のメールの件名は、上記のように「同行」というフレーズと、お礼の言葉を含めた内容にするといいでしょう。

【ビジネス・プライベート共通】お祝いの品などへのお礼メール件名の例文

  • 【ビジネス・プライベート共通】お礼メール件名の例文

お祝いの品やお中元、お歳暮などをもらう機会は、ビジネス・プライベートともにあるものです。ここでは頂き物をしたときに使える、お礼メールの件名の例文を紹介します。

お祝いをもらったときのお礼メールの件名

・七五三祝いをありがとうございました
・お年玉をありがとうございました
・【入学祝いのお礼】お義父さんから受け取りました
・【○○のお礼】部署名・氏名

結婚祝いや子供へのお祝いなど、お祝いとして金品をもらうことはよくあります。件名は、何のお礼なのかとお礼の言葉を含めた言葉にするのが基本です。

お中元・お歳暮のお礼メールの件名

・御中元の御礼【氏名】
・【お歳暮を頂戴しました】ありがとうございます
・御歳暮をありがたく頂戴しました

お中元やお歳暮をやりとりすることは、ビジネス・プライベートともにあります。

お中元やお歳暮に対するお礼のメールを送る際の件名には、贈り物を受け取ったことと、お礼の言葉を含めましょう。

英語でのお礼メール件名の例文

英語でお礼のメールを送る際、件名には下記のようなフレーズがよく使われます。

・Thank you for ~
・Thanks for ~

いずれも「~をありがとう」という意味で使われるフレーズですが、後者の方がややカジュアルな言い回しです。シーンに合わせて使い分けましょう。

お礼メールの件名は分かりやすく! かつ定型文とは捉えられないものに

お礼メールの件名を決めるときに最も気を配りたいのが、シンプルでわかりやすい件名を設定することです。件名が長すぎると何が言いたいのかわかりにくく、デバイスによっては表示しきれないこともあるからです。抽象的過ぎる件名も、相手に読み飛ばされてしまう危険があります。

他にも言葉遣いや読みすさに気を付けながら、早めに送信しましょう。

しかし、明らかに定型文だと分かるような、冷たい文章は避けたいものですね。

日常生活の中でお礼のメールを送る機会は誰しもあります。メール本文だけでなく件名にも気を配って、心がこもったお礼のメールを送りましょう。