――昭和の時代も令和の時代も楽しいと思える番組の魅力をどのように感じていますか?

設楽:芸人さんもかなりの数の方が、たけし軍側や挑戦者として参加していますが、みんな泥だらけや水浸しになっても、清々しい顔で「こういうのいいですよね!」って。そして、一般の人が主役というのもすごいなと。みんな体当たりで挑んで、有名なお祭りの一つのような感覚があります。34年前に出ていた人や、海外の『たけし城』マニアなど、いろんな挑戦者がいて、改めて『たけし城』は好きな人がいっぱいいるし世界中の人が見ていたんだなと、すごく感動しました。

――令和版でアップデートされた魅力も?

日村:ゲームがとにかく難しいんですよ。当時からそうですが、ほとんどクリアできない。だからやってみたいと思う。鍛え抜いたらクリアできるということでもなく、だれでも参加できて誰でも行けそうで、でもクリアできないという、そこが魅力だと思います。

設楽:規模がすごい! 番組の情報が出たときに、業界人はまず「いくらかかっているんですか?」と聞かれます。僕らもちゃんと教えられてないですけど本当にすごい規模で、アトラクションを見るだけでも楽しいと思います。

――たけしさんとの共演はいかがでしたか?

設楽:過去にもたけしさんとお仕事をさせていただいていますが、『たけし城』の殿としてのたけしさんは特別で、あの格好で登場されたときは「わ~殿だ!」と思い、膝がガクガク震えました。オーラがすごくて気絶しそうでした。それくらい迫力があって、会えたときは感動がすごかったです。

日村:全く一緒です。「殿が来た!」という感覚でした。小さい声で「よろしくな」と言ってくださった気がしますが、そこからは例の殿が炸裂していました(笑)

――たけしさんの言葉で印象に残っていることがありましたら教えてください。

設楽:ゲームが難しくて「こんなのできる人いないよ」みたいな話をしていたときに、「これが『たけし城』だよな」とおっしゃっていたのが印象深いです。クリアすることより、チャレンジするのが単純に楽しいんだなと、たけしさんの一言で改めて感じました。

日村:谷さんが現場にいらっしゃってたけしさんとお話されていたときに、谷さんが「殿」とおっしゃっていて感動しました。当時を知っている2人ですから。

設楽:お2人で話されているのは感慨深かったです。

  • “殿”姿のビートたけしをはじめとするキャラクタービジュアル

――今回、関わりたかった番組に出演されましたが、芸人人生においてどんな経験になったなと感じていますか?

日村:経験としては半端ないでしょうね。ここまでの規模のものは参加したことがないです。天井を見たんじゃないかなと。この先の未来もこんな規模の番組はないと思います。日本の番組でこんなすごいものを世界に届けられるなんて、しかも我々2人が参加できるなんてうれしくて仕方ないです。ご褒美中のご褒美ですね! お笑い芸人に限らず、参加したいと思っているこの世代の『たけし城』ファンはたくさんいますから。

設楽:『たけし城』の出演者が発表されていないときに、業界の人たちが「『たけし城』やるらしいですね」と言っていて、「出ているんだよな」って言いたくて仕方なかったです。めちゃくちゃ自慢です(笑)