東武鉄道の新型特急車両N100系「スペーシア X」が5日、日立製作所笠戸事業所(山口県下松市)を出場。電気機関車EF210形の牽引で輸送され、山陽本線を東へ向かった。今年7月15日のデビューを予定しており、各種準備が進められている。

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新型車両N100系「スペーシア X」は6両固定編成を4編成、計24両を導入するとしており、この日は2編成12両が出場。うち1編成を3両ずつに分け、もう1編成を両側から挟み込む形で連結していた。EF210形8号機に牽引された「スペーシア X」は16時頃、広島市内を通過した。

各車両とも車体に施された高貴な白のカラーリングが際立つ。現行「スペーシア」(100系)の形状をアップデートさせたという先頭車は丸みを帯びた流線型。江戸文化の組子や竹編み細工を現代的に取り入れ、「X」をイメージさせる形状となった窓枠も特徴となっている。今回、一部先頭車の運転台に「ソラカラちゃん」(東京スカイツリー公式キャラクター)など置いているという。車体側面に配した「SPACIA X」の愛称ロゴ等も見ることができた。

「スペーシア X」はデビュー後、浅草~東武日光間と浅草~鬼怒川温泉間で毎日1往復ずつ、浅草~東武日光間で木・金曜日と土休日にも2往復設定され、最大4往復(浅草~東武日光間3往復、浅草~鬼怒川温泉間1往復)の運行を予定している。なお、東武鉄道の公式YouTubeチャンネルにて、「スペーシア X」の製作・準備風景を撮影した動画も公開されている。

  • 「スペーシア X」2編成12両をEF210形8号機が牽引。白い車体が際立つ