『仮面ライダーリバイス』の五十嵐大二役で注目を集めた俳優の日向亘が、現場放送中のTBS系日曜劇場『Get Ready!』(毎週日曜21:00~)で若き万能ハッカー・白瀬剛人役を好演している。19日放送の第7話ではこれまで謎だった白瀬の過去が明らかに。日向にインタビューし、撮影の裏話や俳優業への思いなど話を聞いた。

  • 日向亘 撮影:加藤千雅

本作は、多額の報酬と引き換えに手段を選ばず患者の命を救う正体不明の闇医者チームの物語で、堤幸彦氏が演出を担当。昼間は自身の店であるパティスリー「カーサブランシェ」でパティシエをしている天才執刀医・波佐間永介(通称:エース)を妻夫木聡、その相棒である交渉人・下山田譲(通称:ジョーカー)を藤原竜也、凄腕オペナース・依田沙姫(通称:クイーン)を松下奈緒、若き万能ハッカー・白瀬剛人(通称:スペード)を日向亘が演じている。

――白瀬の過去が明らかになった第7話。演出を担当した福田亮介さんとはどのようなやりとりがあったのでしょうか。

白瀬の高校時代は今まで演じてきたものとはお芝居も変わってくるし、年上の人と同級生とで話し方も変わってくるので、たくさん課題がありました。同級生役の皆さんとの本読みの機会も与えてくださったのですが、本番を迎えたときに自分から監督に「本読みのお芝居は全然違いました」と伝え、もう少しこういう感じだと思うと話したら、「俺もそう思う」とおっしゃって、監督と話し合いながら進めていけたのがすごくよかったなと思います。

――本読みのときと本番では何を変えたのでしょうか?

1話の撮影のときに、白瀬はコミュ障で基本的に人と目を合わせて話さないと監督がおっしゃっていて、そういう風に演じてきましたが、回想シーンのときはそれが引っかかっていたんです。監督に相談したら、高校を辞めてから闇医者チームに入るまでに何かあったかもしれないから、高校時代は目を合わさないというのは忘れていいとおっしゃって、そこから気持ちが楽になり、高校時代の白瀬を今までの白瀬から逆算してお芝居しました。

――妻夫木さん演じるエースに怒りをぶつけるシーンもありましたが、いかがでしたか?

つかみかかるシーンがあって、前日緊張して寝られないくらい怖かったんですけど、それを妻夫木さんも察してくださったのか、現場に入って僕が緊張したまま「おはようございます」と挨拶したら、背中を1回ポンと叩いてくださって、「思いっきり来いよ」「気楽にやれよ」というのを一撃で感じ、すごく勇気づけられました。

――妻夫木さんの激励もあって、納得のいくシーンになりましたか?

テストのときは全然思い切ってできなくて、「ダメだ、ビビっているな」と。妻夫木さんは思いっきり来いという感じだったと思いますが、尊敬する先輩につかみかかるというのが、どうしても本能的に自分の体が嫌がっていて。だけど白瀬が感情を表に出す大事なシーンだったので、本番では心を奮い立たせて頑張りました!

――本番では思いっきりぶつかることができたのですね。

最終的にはできたと思います。

――撮影後、妻夫木さんから何か言われましたか?

またポンと叩いて「お疲れ」と言ってくださって、それですごく報われました。

――『Get Ready!』は、生きる意味や価値を問うドラマとなっていますが、この作品に参加して自分自身の生きる意味や価値など考えることはありましたか?

自分の生きる価値は何だろうと考えましたが、結局わからないですし、楽しければいいなと(笑)。ただ、この仕事をしていると、「日向君が毎週ドラマに出ているのを見るのが生きがいです」と言ってくださる方もいて、そういう方が1人でもいてくれたら生きる価値はあるのかなとか思いましたし、そういう声で自分も頑張ろうと思えるので、支えてもらっているなと改めて感じました。