JR四国は、鉄道事業における旅客運賃の改定を受け、利用者サービス向上策として「新型ローカル気動車の開発・導入」「8000系特急電車の大規模リニューアル」などを明らかにしている。

  • キハ40・47形を使用した徳島行の普通列車。JR四国はキハ40形などに代わる「新型ローカル気動車」の開発・導入を計画している

同社は今年8月、鉄道事業における旅客運賃の上限変更認可申請を行い、12月9日に国土交通大臣から認可された。100kmまでの運賃について、賃率に拠らない「対キロ区間運賃」を導入するほか、101kmからの運賃について、200kmまでに適用する賃率を3円引き上げる。201km以上に適用する運賃は据置きとする。運賃改定実施日は「2023年5月20日(土)購入分から」とされた。

利用者サービス向上策のひとつに挙げられた新型ローカル気動車は、おもにローカル線で運行しているキハ40形など一般気動車の老朽取替用として開発・導入を計画しているという。新型ローカル気動車の客室設備はユニバーサルデザインやバリアフリーを考慮し、快適な車内環境の提供と利便性向上を図る。金額(2025年度までの計画額)は「約9億円(2021年度~)」とされている。

  • 特急「しおかぜ」などに使用される8000系の大規模リニューアルも計画している

特急「しおかぜ」などに使用される8000系の大規模リニューアルも計画しており、電子機器等の老朽更新と客室設備の改良を行う予定。安全安定輸送を確保するとともに、バリアフリーへの対応、座席の更新(JR四国の最新車両と同様の座席へ取替えなど)、コンセント増設により、快適な車内環境の提供と利便性向上を図る。金額(2025年度までの計画額)は「約22億円(2023年度~)」とのこと。

その他、一部の駅の改良や駅・車両のトイレ洋式化、多度津工場(鉄道車両の検査・修繕工場)の近代化なども計画している。