機能性、取り回しの良さから愛好されるのが折りたたみ自転車。中でも、おしゃれ感度の高い人から高い人気を集めるブランドが、イギリスの「Brompton(ブロンプトン)」だ。日本法人が設立され、注目度が急上昇中!

  • ロンドン発の折りたたみ自転車ブランド「Brompton(ブロンプトン)」

デザイン性の高い折りたたみ自転車として人気の「ブロンプトン」

コロナ禍を経て、日本の自転車市場を取り巻く環境は大きく変化している。自転車業界全体の市場規模はこの10年間で過去最高を記録しているのだ。

密を避けるための移動手段として取り入れた結果、健康になった、痩せたといった効果を実感している人もいるだろう。電動アシスト自転車の普及に加え、フードデリバリーサービスやレンタルサイクルサービスの需要増も大きな要因といえるだろう。

そんな中で、かねてよりギークなサイクリストから絶大な支持を集めているブランド「Brompton(ブロンプトン)」にさらなる注目が集まっている。

ブロンプトンは1975年、アンドリュー・リッチーがロンドンで考案した折りたたみ自転車。3分割になる画期的な折りたたみ機構が非常にユニークだ。この個性的な自転車の発売から45年を経て今や世界50か国に展開し、累計販売数は今年100万台を超える。

  • 都市部の移動にはコンパクトな自転車が強い

ブロンプトンがすごいのは、ロンドンの自社工場で、1台1台丁寧にハンドメイドしていること。日本には2003年に上陸し、2022年10月1日、満を持して日本法人「Brompton Japan株式会社」を設立。2030年までに日本市場で5万人の新規ユーザーの獲得を目標にしている。

  • 約20秒で折りたためて持ち運びもカンタン

折りたたみ自転車で都市生活者は自由と幸せを得る

11月1日に都内で行われたBROMPTON JAPAN設立発表会イベントには、本国ブロンプトン社CEOのウィル・バトラー・アダムス氏が登場。英国紳士らしいウィットに富んだユーモアを交えながら、ブロンプトンの精神を熱く語った。

  • 本国ブロンプトン社CEOのウィル・バトラー・アダムス氏

主なメッセージは、「ブロンプトンの目指すところは利益の追求ではなく、自転車を通して幸せを届けること」「自由と幸せを提供すること」である。

気候変動や不健康な都市生活などの社会課題を自転車で解決する、高品質のプロダクトを長く使うことで過度な消費社会に警鐘を鳴らしたいといった問題意識には、共感しきり。

  • 15年前から乗り続けているというブロンプトンは片手で持てる軽さ

CEO自身のブロンプトンは15年も愛用していること、フロントバッグについては12年モノであることが明かされた(「でもこれは新品だよ」とピンクのパンツをチラ見せするジョーク付きで!)。ブロンプトンの品質の高さをがわかる見事なプレゼンテーションだった。

  • 12年使用しているというアクセサリーのフロントバッグ

定番「Cライン」と英国王室御用達がコラボ

ブロンプトンの代名詞ともいえる定番の「Cライン」は、都市を走るのにふさわしいクラシックなオールスチールの折りたたみ自転車だ。そのCラインとコラボしたのが、英国のアウトドアライフスタイルブランドの「Barbour(バブアー)」だ。

イギリス王室に認められた信頼のアイテムを数多く取り揃えるバブアー製のフロントバッグとポーチが付属した、限定のセット販売として用意される。価格は35万6,400円(※付属品のバッグ/ポーチのセット販売)となっている。

  • 「バブアー」のバッグとコラボしたCラインとの限定セット

それから、新たにブロンプトンにラインナップされるチタン素材使用の「Tライン」(記事公開時、日本では未発売)にも注目したい。このために再設計されたチタンフレームは、スチール製フレームのC Lineと同等の強度を保ったまま、 37% の軽量化に成功。重量合計7.45キログラムとなるTラインは、カーボンロードバイクのそれに匹敵するほどだ。

  • 「Tライン」は、細部のディテールも新設計が取り入れられた

ブロンプトン。機能性とデザイン、揺るぎのないブランドストーリーは目を見張るものがある。決して安い買い物ではないが、価格以上の価値をもたらしながら、愛着を持って長年付き合えるパートナーになることは間違いなさそうだ。

日本では、東京と神戸にあるブロンプトン・ジャンクション・ストアに加え、全国の取扱店で販売中。