お笑いコンビ・千鳥が、11月19日に3年ぶりとなる単独ライブ「千鳥の大漫才2022」を東京国際フォーラムにて開催する。ライブに向けて新ネタを作っている最中だという千鳥にインタビューし、単独ライブへの思いや、“大漫才師”という目標について話を聞いた。ノブは今年、右椎骨動脈乖離を患い40日間休養。復帰したときに、観客の笑い声が聞ける舞台の仕事が何よりも大切だと改めて気づけたという。そして2人とも、相方の存在の大きさを感じたと、笑いを交えて語ってくれた。

  • お笑いコンビ・千鳥の大悟(左)とノブ 撮影:蔦野裕

――3年ぶりの「千鳥の大漫才」となりますが、お二人にとって単独ライブはどのようなものでしょうか。

ノブ:コロナでできない年もありましたが、22年前くらいから毎年やっているので、楽しみですし、新しい漫才を作る場所になっています。

大悟:ネタ番組にも出ていますが、そこまで出ていないので、ちゃんと漫才やっているよと。これをやらないとネタを作らなくなってしまうので、1年に1回はしんどいことをしようという感じですね。

――2014年から「千鳥の大漫才」というタイトルで続けていますが、このタイトルにした思いを改めて教えてください。

ノブ:何かで「大漫才師じゃ」みたいなことを言って2人で笑って、「千鳥の大漫才」でいいんじゃないかという感じになった気がします。「大漫才」って何してもよさそうじゃないですか。

大悟:「千鳥の漫才」だと漫才だけやるみたいになるし、ゆるい雰囲気も込みの「大漫才」に。

――すごい漫才師という意味での“大漫才師”も意識されているのかなと思っていました。

ノブ:それもありますね。中川家さんとか、海原やすよ ともこさんとかは大漫才師ですよね。僕らはまだそこには届いておらず、これからそうなりたいという思いも。

大悟:「漫才師が来た」ではなく、「大漫才師が来た」と言われるようにいつかなりたいなと。

――どうなったら自分たちは大漫才師だと胸を張れるようになるのでしょうか。

ノブ:NGK(なんばグランド花月)の入り口の木の看板になれたら大漫才師は近いのかなと。メッセンジャーさんやテンダラーさんはなっていて、我々はなっていないのでまだ大漫才師ではないのだと思います。

大悟:「大悟さんって何で飯を食っているんですか?」と聞かれたときに、もしかしたら「漫才」と言わずに「テレビ」と答えてしまうかもしれない。「漫才」って言った時に大漫才師に変わっているのかなと。大悟がネクタイしてないようじゃ、まだ大漫才師ではない。

ノブ:きれいなスーツを着て、2人ともネクタイ締めて、内容で笑かすというのが大漫才師。

――なるほど。テレビで大活躍ですが、いずれは劇場を増やしていく可能性も?

大悟:大漫才師になるためにはバランスは変えていくかもしれません。

ノブ:そうするかもしれませんし、40代になってこんなにテレビをやっていたら大漫才師にはなれないのかもしれない。

――目指したいのは、テレビでのトップではなく、大漫才師ということでしょうか?

2人:大漫才師です。

ノブ:吉本にいる限り、劇場がある限り。僕らは漫才師がテレビに出ているだけで、スーパーテレビタレントを目指したことはないので、その軸はずっと変わっていません。