JR北海道は22・23日、キハ281系のラストラン運行を実施した。臨時ダイヤを設定し、デビュー当時の列車名「スーパー北斗」で運行。札幌方先頭車(8号車)として、導入初期の塗装とロゴマークを復刻した試作車「キハ281-901」を連結した。

  • 「HEAT」ロゴを復刻させた試作車「キハ281-901」を連結し、キハ281系がラストラン運行(筆者撮影)

特急形気動車キハ281系は1994年にデビュー。振子装置に当時の最新技術を導入し、国内の気動車で初めて130km/hの営業運転を実現した。函館~札幌間の特急「スーパー北斗」(現在の特急「北斗」)で長きにわたり活躍したが、今年9月末に定期運行を終了。2日間限定でラストラン運行を実施することとなった。

デビュー当時の列車名を冠したキハ281系「スーパー北斗」は、車体前面に「SUPER HOKUTO」のヘッドマークを掲げて走行。赤い「SUPER」の文字が目立って見え、8号車の「キハ281-901」で復刻された「HEAT 281」「HOKKAIDO EXPERIMENTAL ADVANCED TRAIN」のロゴも注目を集めていた。下り「スーパー北斗」の運転時刻は函館駅8時35分発・札幌駅12時16分着とされ、途中停車駅は東室蘭駅のみ。現行の特急「北斗」が経由しない藤城支線(七飯~大沼間)を走行したことも話題になった。

  • 現在では見る機会のなくなった「SUPER HOKUTO」のヘッドマークを掲げ、キハ281系が高速で通過(筆者撮影)

キハ281系のラストランとなった10月23日、下り「スーパー北斗」が函館駅から札幌駅まで駆け抜けた後、折返しの上り「スーパー北斗」が12時40分頃に札幌駅を発車。函館駅へ向けて最後の旅を始め、沿線を高速で通過して行った。25年以上に及ぶ旅路に終止符を打ったキハ281系だが、同車両が残したJR北海道向け特急車両の基礎は、今後も受け継がれていくことだろう。