――仮面ライダータイクーンに「変身」するシーンを撮影したときは、子どものころを思い出してテンションが上がったのではないでしょうか。

それはもう、上がりまくりでした! 台本をいただいて、クランクイン(撮影開始)しても、仮面ライダーになるなんて実感がなかなかわかなかったのですが、タイクーンへの変身シーンを撮ったとき「自分は仮面ライダーなんだ!」という思いがドッとあふれてきました。昔から仮面ライダーが好きでしたから、変身ポーズには自分なりに思いを込めて、こだわり抜いて作らせていただきました。プロモーション映像では、まだ英寿の変身ポーズしか紹介されていないので、ぜひ景和の変身はオンエアでご確認していただきたいです。英寿は指でキツネの形を作り、パチン!とはじくでしょう。景和にもタヌキをイメージした部分があるかもしれませんし、歴代ライダーの変身にオマージュを捧げたところも……。もう「カッコイイの詰め合わせ」という気持ちで取り組みました。

――本作には不敗の男=ギーツをはじめ、多数の仮面ライダーが登場するそうですが、そんな中でタイクーン/景和が「他のライダーには負けない」と思える個性の部分を教えてください。

他のライダーたちは、デザイアグランプリに勝利して願いを叶えるぞという思いが強く、ゲームに対してまっすぐに突き進んでいきます。でも景和はみんなより自我が弱いというか、自分のことは置いといて「みんなが幸せになればいい」と思っているキャラクター。周りが我先にと前へ前へと進む中、ひとりだけ平和主義でいるがゆえに個性が際立つ人物ではないかと思っています。

――撮影はまだ始まって間もないと思いますが、今までで特に印象に残ったのはどんなシーンでしょう。

アクションシーンです。景和はいきなり戦いに駆り出されて、よくわからない状態で戦っているので、今のところはカッコいいアクションがありません。敵に翻弄されながら、へなちょこながらも戦っていて「なんで自分が仮面ライダーなんだろう、でもみんなが幸せになるのなら頑張ろう」と思っているんです。今後、戦いの経験を重ねた景和が強くなっていくのかどうかはまだわかりません。

――導入部からすでにいろいろな謎が散りばめられている『仮面ライダーギーツ』ですが、景和がこの先どうなっていくかも含めて、ざっくりとした方向性を聞いていたりするのでしょうか?

次に撮影する台本をいただくまで、今後のことはわかっていないんです。誰がリタイヤするのか、新たにどんなライダーが出るのかも知らないので、ハラハラドキドキしながら撮影を続けています。次のエピソードの台本をいただいて読むことが、今の僕にとって一番の楽しみなんです。次はいったい何が起きるのか?とストーリーを追いかけるのがすごく楽しい。ほかのキャストのみんなも同じ気持ちだと思っています。

――いよいよ放送開始となる『仮面ライダーギーツ』の見どころを聞かせてください。

バラバラな個性を備える仮面ライダーがたくさん出てきますので、ご覧になるみなさんにはアイドルを応援するみたいに誰か「推し」のライダーを見つけていただき「このライダー好きかも。生き残ってほしいな」と思いながら、スリリングなストーリーを追いかけていただきたいです。『仮面ライダーギーツ』いよいよ放送です。どうぞお楽しみに!

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