女優の芳根京子が、TBS系日曜劇場『オールドルーキー』(毎週日曜21:00~)でバリバリのキャリアウーマン・深沢塔子役を好演している。芳根にインタビューし、主演の綾野剛との共演や本作に感じている魅力について話を聞いた。

  • 芳根京子 撮影:蔦野裕

『オールドルーキー』は、現役を引退した元サッカー日本代表の主人公・新町亮太郎(綾野剛)が、スポーツマネージメントの世界でセカンドキャリアを切り開いていく物語。芳根が演じる深沢塔子は、新町が所属するスポーツマネージメント会社「ビクトリー」でバリバリ働く優秀なキャリアウーマンで、新町の教育係としてバディを組んでいる。

綾野とは今回初共演。「職人のようにお芝居をする方だよってお話を聞いていたのですが、本当に身も心も削ってお芝居される方で、一緒にお芝居させていただいて現実とドラマの境目がわからなくなる瞬間がたくさんあり、毎日とても刺激を受けています」と語る。

また、「私が疑問に思うことがあると、『どうした?』と聞いてくださって、『こうしてみたらどう?』とアドバイスをくださったり、すごくコミュニケーションをとりながらお芝居を作ってくださるので、不安な思いで本番を迎えることがないんです。ここどうすればいいのかなと思ったらすぐ綾野さんに聞いてしまうのですが、一緒にいい方向に進むように考えてくださって、毎日すごく勉強させてもらっています」と感謝。

具体的にどのような話を綾野としているのか尋ねると、1話のタクシーの中でのシーンに関するやりとりを明かしてくれた。

「まだ2人の関係性が完成していない1話で、タクシーの中でのシーンがあったのですが、『もっといけるよね』という話を監督とも綾野さんともしていて、綾野さんが『セリフの合間を全部埋めてくわ』とおっしゃったんです。私が自分のペースでしゃべっているところに、ツッコミではないですけど合間に入れてくださったときにバチンとハマって、すごく気持ちよかったと思って。お芝居は化学反応だと思いますが、1話から信頼関係を作れた気がして、何をしてもいいんだと思えたし、何をされて返したいと思ったし、早い段階で安心感を持てたのは大きかったと思います」

それ以降は、「遠慮しないでぶつかっていこう」と安心感を持って掛け合いできているそうで、「綾野さんの引き出してくださる力にすごく助けられているなと思うときがたくさんあり、負けないように食らいつかなきゃなって日々戦っています」と充実した表情を見せた。

芳根自身は直観で演技をするタイプで、「今まではお芝居について言葉にして分かり合うというのが苦手でした」とのこと。「綾野さんはそれでもちゃんと聞いて受け止めてくださるから、話したい、話していいんだと思える。それは綾野さんの力だと思います」と感謝しきりで、「綾野さんとお芝居させてもらっているという喜びを噛みしめながら日々過ごしています」と語った。