宇都宮市は、2023年3月の開業を予定していた芳賀・宇都宮LRTについて、工事の遅れから少なくとも3カ月以上延期するとの見通しを明らかにした。

  • 芳賀・宇都宮LRTの車両「ライトライン」(HU300形)

芳賀・宇都宮LRTは、JR宇都宮駅東口から芳賀町の工業団地まで14.6kmを結ぶ次世代型路面電車。当初は2022年3月の開業をめざしていたが、新型コロナウイルス感染症の影響で事業用地の取得が進まないことなどを理由に、2021年1月、開業時期を1年延期すると発表していた。

宇都宮市の説明によれば、自動車交通量の多い「野高谷町交差点」区間で交通渋滞が極力発生しないように交通規制の範囲を縮小したところ、作業日数を要し、工事におおむね3カ月程度の遅れが生じたという。その後、橋りょうの橋脚工事で工期の短縮を図ったものの、大型建設機械の調達難や作業員不足により、工期の遅れを取り戻せなかった。今後予定している軌道工事や電車線工事においても遅れを取り戻すことは困難で、開業時期を数カ月程度延長せざるをえないとのこと。

なお、「野高谷町交差点」区間以外については予定通り工事が進んでおり、今年中にすべての工事が完了する見通しとなっている。