2022年は、商品やサービスの値上げラッシュが続いています。身の回りのものが次々と値上げし、すでに生活費が高くなっているご家庭も多いことでしょう。

値上げの商品・サービスは多岐にわたりますが、ここでは、2022年に値上げした、もしくは、これから値上げが予定されている日用品をまとめました。どのようなものが高くなったのか知り、買い物の対策にお役立てください。

  • トイレットペーパーからシャネルまで! 2022年に値上げした日用品は?

    トイレットペーパーからシャネルまで! 2022年に値上げした日用品は?

■2022年に値上げした、これから値上げする日用品

今年は、依然として高騰の続く小麦粉や食用油のほか、電気料金や首都高料金など、多くの商品・サービスが値上がりしています。そのうち、日用品や消耗品は、何がどのくらい値上げしているのか見てみましょう。

・コクヨ

1月1日から、ノート、ファイル、文具(ハサミなど)の金属製品、20品目1,602品番が平均約8%値上げされました。文具の値上げは、鋼材価格の急激な高騰が要因です。

・花王

4月1日出荷分から、ベビー用紙おむつ「メリーズ さらさらエアスルー」「メリーズパンツ さらさらエアスルー」(計8製品)の出荷価格が、約10%引き上げられました。

出荷価格の引き上げを実施するのは、花王にとって初めてのことです。なお、洗剤の「アタック」は、付加価値を付けて内容量を減らすため、実質的な値上げとなります。

・大王製紙、日本製紙クレシア

大王製紙では、3月22日出荷分から、ティッシュペーパー、トイレットペーパーの「エリエール」、キッチンタオルなど家庭紙製品全品が15%以上の値上げとなりました。

また、日本製紙クレシアでは、4月1日出荷分から、ティッシュペーパーの「クリネックス」、トイレットペーパーの「スコッティ」、ペーパータオルなど家庭紙製品全品が10%値上げされました。

値上げの理由として、世界的な原燃料価格の高騰、物流コストの上昇や人手不足による人件費の上昇が挙げられています。

・岩谷産業

イワタニの「カセットこんろ」は、4月1日出荷分から約5~15%、「カセットガス」は6月1日出荷分から約15%の値上げです。こちらも、原材料や物流費の高騰が値上げの要因となっています。

・横浜ゴム、ブリヂストン

横浜ゴムでは、夏用タイヤやオールシーズンタイヤなどを4月1日から、冬用タイヤを7月1日から最大9%値上げします。

また、ブリヂストンでは、国内市販用タイヤなどが4月1日から平均7~10%引き上げられました(乗用車用、二輪自動車用は7%)。

・パナソニック

4月1日から、シーリングライトなど住宅用照明器具が約5%、直管・丸形蛍光灯が約30%値上げされます。ツイン蛍光灯は10月1日から約30%の値上げです。

金属製材料などの原材料価格、物流コストの高騰、海外での人件費の上昇が続いたことが値上げの要因となっています。

・愛知ドビー

6月1日9時受注分より、「バーミキュラ」ブランド製品の価格が引き上げられます。対象となるのは、オーブンポット、ライスポット、フライパンで、約10%の値上げです。

なお、ネーミングサービスやリペアサービスなども値上げに含まれています。

・クレハ

7月1日出荷分より、「キチントさんフライパン用ホイルシート」を10%値上げします。アルミニウム価格や物流費、資材費の高騰を受けての価格改定です。

・しまむら

今年の秋冬商品の一部が、平均3~4%程度値上げされます。一方、現在店頭で販売されている春夏商品に関しては、さほど影響がないということです。

・ユナイテッドアローズ

春夏物の一部で、値上げが始まっています。主力業態の「ユナイテッドアローズ」「ビューティー&ユース」などを中心に、全体の2~3割の商品で価格帯が10~15%引き上げられました。

秋冬物にかけても値上げは続き、防寒着などにいたっては、最大20%高くなる商品もあります。綿やポリエステルなどの原材料費、主要生産国であるアジア諸国の工賃、物流費などの高騰を受け、値上げに踏み切った形です。

・シャネル

ラグジュアリーブランドのシャネルでは、定番バッグ4モデルと2022年春夏コレクションが、日本では8%引き上げられました。

コロナ禍の影響のほか、生産コストや人件費が上昇したこと、また、品質向上のための投資や地域による価格差の抑制など、さまざまな要因が重なり値上げとなったもようです。

2022年に値上げした・これから値上げするものリスト

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■値上げから家計を守るには?

今年の値上げの主な要因は、原材料費の高騰や物流コスト、人件費の上昇、円安などですが、それらに加え、ウクライナ危機も影響しています。また、値上げは今後もしばらく続くと思われ、家計負担が本当に重くなるのはこれから、と言えるでしょう。

では、値上げから家計を守るには何をすべきでしょうか。まず、スーパーでの買い物なら、PB(プライベートブランド)を積極的に活用しましょう。値上げラッシュの最中、各社とも6月までPB商品は値上げしない意向を示しています。PB商品は値段が安いうえ、品質にも不安がないのが大きなメリット。ぜひうまく取り入れてみましょう。

また、値上げを機に、買い物の仕方を見直してみましょう。買う予定のなかった商品を「ついで買い」したり、多く買いすぎて食品ロスを生んだりしていないでしょうか。自宅から飲み物を持参すれば、ペットボトルの購入費やカフェ代も抑えることができます。

最近では、洋服のレンタルサービス(サブスク)などもあります。「借りられるものは買わずに済ませる」という工夫もしてみましょう。

■できる工夫を重ねて家計を守ろう

今年の値上げは家計への影響がとても大きく、年間の負担増は1世帯あたり数万円にのぼる見込みです。値上げの一覧を見ると、「生活へのダメージは小さくない」と感じてしまいますが、できることを積み重ね、何とか家計を守っていきましょう。