――別府さんご自身に、真一的な「変人」の要素はありますか。

僕は今までずっと、常識的というか、ノーマルで面白みのない人間だなって思っていましたが、最近になって「君、変わってるね」と言われることが多くなりました。どこがどう変わっているのか、自分ではわかっていないのですが(笑)、僕の中のどこかに「変わっている」要素があるのならば、演じるときにそれを落とし込むことができればと思います。

――ドンブラザーズの5人は衣装も個性的ですね。真一の衣装についてお聞かせください。

僕の中でスーパー戦隊といえば、色違いのユニフォームというイメージがあるのですが、今回は見事にみんなバラバラです。真一は作務衣を身に着けて、首には「ネジネジ」を巻いています。これも、かなりインパクト強めですね(笑)。お金を持っていない役なので、基本的にこの格好でやっていくのかな。冬の撮影は寒くて大変なのですが、これから暖かくなれば、ちょうどいいんじゃないでしょうか。

――オンライン制作発表会見のようすや、SNSでのみなさんのやりとりを拝見しますと、撮影が始まったばかりなのに、もうメンバー同士がすごく打ち解けている感じがあります。

全員がそろったのは顔合わせのときでしたけど、僕はヒロさん(鈴木浩文)以外のみんなとはすでに会っていました。(樋口)幸平とは、オーディション会場でずっと一緒になることが多く、帰り道も同じだったので歩きながらいろいろ話したりして、いいライバル同士みたいな感じだったんです。

柊太朗も何度目かの審査のとき「カッコいい奴がいるな」みたいに、意識していました。(志田)こはくも最終オーディションで会っていて「17歳、妹キャラ、募集要項にピッタリだ!」って思っていたんです。

ヒロさんはさすがの演技力で、いろいろと学ばせていただくことが多いです。若々しいんですけどすごく大人って感じで、僕たちのよき相談相手になってくれています。ヒロさんと幸平は同じ兵庫出身で、2人でワイワイ盛り上がっているので、僕もそこにちょっと混ざったりします(笑)。

――ヒーローっぽいアクションシーンについて、どんな風に取り組まれていますか。

現段階ではまだがっつりとアクションをやっていないので、これからだと思っています。一度「回し蹴り」をするシーンを撮りましたけれど、アクション監督の福沢博文さんからは「慣れた感じを出さないように」と指導されました。

真一は戦いにまだ慣れていないので、今の感じでいいと。これからどんどん練習してアクションのレベルをアップさせていけば作品の展開にも合うから、とも言われまして、ただいまアクションの練習を思いっきりやっています。

体が固いので、股関節などを柔らかくするため、とにかく練習をしようと思います。アクションのプロフェッショナルの方たちが近くにいらっしゃるので、この1年間の撮影で、みなさんの技術を少しでも吸収し、身に着けていきたいです。

――サルブラザーのスーツアクターを務められる竹内康博さんとのコンビネーションについて教えてください。

お会いしてすぐ、LINEのやりとりを始めました。とても優しい方で、すごくカッコいいんです。まだプライベートで一回、現場で一回くらいしかご一緒していませんが、竹内さんのサルブラザーアクションをしっかりと見させていただき、2人でひとつの役を作っていけたらと思っています。

――最後に別府さんから『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』にかける意気込みを聞かせてください。

デカレンジャーをワクワクしながら応援していた幼いころの僕と同じように、子どもたちが「ドンブラザーズ、カッコいいな」と思ってもらえるようなヒーローになりたいです。そして、何か新しい夢を見つけたり、全力で打ちこむことのできる目標を見出したりと、人の「未来」につなげられるような作品を作ることができたら……と願っています。子どもたちの純粋な目を見ると、絶対にこの眼差しを裏切ってはいけないと強く思います。『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』が子どもたちに希望を抱いてもらえる作品になれるよう、力いっぱい頑張りたいです!

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