いよいよ放送がスタートし、熱い注目を集めている新番組『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』は、日本に古くから伝わる昔ばなし「桃太郎」をモチーフとした、5人のヒーローの活躍を描くストーリー。桃太郎と、お供の犬、猿、雉がそれぞれヒーローキャラクターにアレンジされているほか、原典では敵にあたる「鬼」までもが「オニシスター」としてスーパー戦隊ヒーローのグループに入っているのがユニークである。

  • 志田こはく(しだ・こはく) 2004年生まれ、埼玉県出身。2020年、ミス・ティーン・ジャパンに出場したのがきっかけとなり、芸能界入り。『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』の鬼頭はるか/オニシスター役でテレビドラマ初出演。他には舞台『六番目の小夜子』(2022年)に出演する。 撮影:大門徹

単独インタビューの今回は、オニシスター/鬼頭はるかを演じる志田こはくが登場。第1話では、なんとはるかの視点でストーリーが進行。女子高生マンガ家として周囲からの注目を集め、「幸せの頂点」にいるはるかの身の周りに、突然襲いかかる奇妙な事件。天国からいきなり地獄に落とされたような状況のはるかが、運命を切り拓くためにどんな努力をするのか、が第1話の注目ポイントだった。

――出演はオーディションで決まったとうかがいました。スーパー戦隊シリーズのオーディションを受けられたきっかけは何だったのでしょうか。

マネージャーさんから今回のオーディションのお話をいただきました。今までも様々なオーディションを受けてきましたが、今回は今まで以上に気合いを入れて臨みました。

――オーディション会場での、印象的な出来事があれば教えてください。

演技の審査などもあったんですけど、オーディションという感じがしなくて、最初に雑談からのスタートでした。面接での質疑応答とかではなく、普段のお話の中から私がどういう人間なのか見てくださるような雰囲気があり、そのお陰で緊張することがありませんでした。

――出演が決まったとき、ご家族のリアクションはどんな感じでしたか。

母がいちばん応援してくれていたので、「決まったよ」と知らせたときはとても喜んでくれました。父も「よかったね」と言ってくれましたね。私自身はうれしいという思いと「まさか」という驚きがあり、だんだん実感がわいてきて、せっかく選んでいただいたからには頑張らないと……という気持ちになりました。

――子どものころ、スーパー戦隊シリーズはご覧になっていましたか?

日曜の朝にアニメを観ていた記憶はあるのですが、「スーパー戦隊」は観ていなかったんです。でもオーディションを受ける前に事務所の先輩・新條由芽さんが出演されていた『魔進戦隊キラメイジャー』(2020年)を観て、ヒーローってカッコいいな、元気がもらえる存在なんだなって、改めて強く思いました。

――オニシスターの姿を初めて見たときの感想を教えてください。

まずイエローの戦士だってところがうれしかったです。私、いちばん好きな色が黄色なんです。オニでイエローって、なんだか珍しいなって思いました。オニって悪いイメージなのに、可愛いオニだなあって(笑)。

――メンバーのみなさんとお会いしたとき、それぞれどんな印象を持たれましたか。

桃井タロウの樋口幸平さんはすごくフレンドリーでお話が上手なんです。顔合わせのとき、緊張で固まっていた私の心をほぐしてくださるかのように、優しく話しかけてくれました。

猿原真一の別府由来さんは、顔が小さいなあ、何頭身なのかなと、頭身を図ってみたくなるほどスタイル抜群な人。いつか隙を見て計ってみたいと思います(笑)。

雉野つよしの鈴木浩文さんとは16歳も齢が離れていて、優しくて面白い人です。鈴木さんは樋口さんと関西人同士でいいコンビなんです。

犬塚翼の柊太郎さんは穏やかで落ち着いた人。みんなとても優しく接してくれて、お兄さんのような存在です。

――第1話の台本を読んだ感想はいかがでしたか。

はるかの目線で物語が進むので、台本を読んだときは驚きました。私自身、映像のお仕事は初めてで不安もありましたが、私がこの物語を引っ張る役割なんだなと思うと、うれしい気持ちになりました。

――第1、2話の田崎竜太監督(※田崎監督の「崎」は立つ崎が正式表記)から、何か言葉をかけてもらったりしましたか。

撮影が始まって間もないころ、緊張のあまり何度もNGを出してしまって、ちょっと落ち込んでいたんです。そんなとき田崎監督が「僕がOKを出したときは、100点だという意味だから、自信を持ってください」とおっしゃって、ホッとしたのを覚えています。

――「高校生マンガ家」というはるかの役柄と、ご自分に共通する部分はありますか。

ぜんぜんないんです(笑)。私はマンガを読む習慣がなくて、絵も自信がないですし、はるかは自分とは違うなと最初に思いました。でも、自分が苦手なことや知らないことでも、役に入れば難なくこなすことができるというのは、こういう仕事ならではですよね。お芝居の素晴らしさ、大切さを噛みしめて取り組んでいます。