旧車の祭典「Nostalgic 2days」(ノスタルジックツーデイズ)を訪れると4桁万円の値札を見かけることも珍しくないのだが、200~300万円くらいの国産車にも、現代の感覚からすると渋くてカッコいいクルマが結構ある。オートサークルのブースには200万円弱の「カローラ」(AE70)など、状態のよさそうなクルマがたくさん並んでいた。

  • トヨタ「カローラ」

    意外と狙い目? 国産旧車の世界

残っているだけで貴重? 昭和の大衆車

オートサークルは群馬県前橋市にある旧車専門の販売・買取店。ブースにはトヨタ自動車の「カローラ」や「コロナマークⅡ」、日産自動車「ニューシルビア」、「スバル360」など渋い国産車が並んでいた。

  • トヨタ「カローラ」
  • トヨタ「カローラ」
  • トヨタ「カローラ」(AE70)の2ドアハードトップ。昭和57年式、排気量1,500cc、走行距離7.31万kmで車両本体価格は187万円となっていた。トランスミッションはオートマチック(AT)なので、運転もしやすいそうだ。カクカクしていてカッコいい

お店の人に話を聞いてみると、折からのブームや中古車市場の高騰を受けてか、ここ数年で同社が得意とする旧車の価格も値上がり気味であるとのこと。モノによっては100~200万円という単位の値動きもあるらしい。

例えばトヨタのカローラなどは昔から大衆車としての役割を担ってきたクルマで、新車の発売当時に買った人にしてみれば、将来的に旧車として価値が上がっていくなどとは思いもよらなかったはず。そのため、買った人が「乗りつぶす」まで所有することも多く、案外、いい状態で残っている個体は少ないそうだ。昔の大衆車も今では稀少車になっている。現代のクルマづくりでは作れないような個性的なデザインなので、今から買って乗れば目立てるのは間違いない。

  • 日産「ニューシルビア」
  • 日産「ニューシルビア」
  • 日産「ニューシルビア」(1800LS typeX)。昭和51年式、走行距離は4.7万kmで車両本体価格は352万円とのこと。とても渋い色である上、新車同然のピカピカ具合で驚いた

  • トヨタ「コロナマークⅡ」
  • トヨタ「コロナマークⅡ」
  • トヨタ「コロナマークⅡ」(HT1900GSS)。昭和46年式で走行距離はたったの1.6万km、価格は363万円だ。ジャガーみたいな緑色が渋すぎる

  • 日野ルノー
  • 日野ルノー
  • 「日野ルノー」。日野自動車とルノーって、組んでたことがあったの? というのが驚きだったのだが、トヨタ博物館のHPで読んだところによると、両社は1953年に技術提携を結び、日野がルノーの「4CV」というクルマを生産していたことがあったそうだ。写真の個体は走行距離5.9万km、価格は385万円

  • スバル360
  • スバル360
  • スバル360
  • 「スバル360」(スーパーデラックス)。360は1958年に誕生し、「てんとう虫」の愛称でも親しまれたクルマ。写真の個体は走行距離3.8万km、価格209万円とのこと