お笑いコンビ・ダウンタウンの松本人志とタレントの中居正広がMCを務めるフジテレビ系バラエティ特番『まつもtoなかい ~マッチングな夜~』の第2弾が、きょう19日(21:00~)に放送される。プライベートでも仲の良い2人も自らアイデアを出したというこの番組は、松本と中居が“会わせてみたい2人のゲスト”をマッチングし、対談する様子を仲人として見守るというもので、今回は【長渕剛×大悟(千鳥)】【布袋寅泰×新庄剛志】【山田孝之×菅田将暉】【伊藤沙莉×伊藤俊介(オズワルド)】という4組のマッチングが実現した。

前回は甲本ヒロトが「もっとぼんやりしていていい」と正解を求めすぎる社会に一石を投じ、森進一が息子・Hiro(MY FIRST STORY)を前に「離婚したくなかったんだ。悪かったね」と謝罪するなど、本音を打ち明けて大きな反響を呼んだ同番組。今回もそうした場面が何度も登場するが、数あるトーク番組の中でも『まつもtoなかい』でその熱量が生まれるのはなぜなのか。

松本がレギュラーコメンテーターを務め、中居がたびたびゲスト出演する『ワイドナショー』も担当するチーフプロデューサー(CP)の中嶋優一氏と、総合演出の西村陽次郎氏に、第2弾での番組の進化や見どころなどを含め、話を聞いた――。

  • 『まつもtoなかい ~マッチングな夜~』MCの松本人志(左)と中居正広 (C)フジテレビ

    『まつもtoなかい ~マッチングな夜~』MCの松本人志(左)と中居正広 (C)フジテレビ

■第1弾は【ローラ×フワちゃん】で“失敗”も…

第1弾を振り返り、中嶋氏は「松本さんと中居さんの番組を作りたいという気持ちがずっと強かったので、それが実現できて、さらにいろんな反響を含めてきちんと形になって良かったなと、半分ホッとしたという感じでした」といい、松本と中居にも“いい番組”を届けられたという手応えがあったようだ。

前回は【森進一×Hiro】という親子マッチングが実現したが、「放送直後に森進一さんがHiroさんにお電話されて、『出て良かったな』とおっしゃっていたというのをHiroさんから聞いて、自分にとってだけでなく、おふたりにとってもいい仕事ができて良かったなと思いました」(中嶋氏)。

一方、【ローラ×フワちゃん】は、果敢に攻め込むフワちゃんに対し、ローラから「何かが合わない感じがするの」という発言が飛び出すなど、マッチングに“失敗”してしまったが、「社内外を含めて、あの2人が一番面白かったと言ってくださった方もいますし、それが振りになって他局の番組で友好を深めていたのも含めて、失敗でも良かったなと思います」(中嶋氏)、「ああいうのも含めて、この番組の“予測不可能”な面白さ、底知れない感じになったんだと思います」(西村氏)と捉える。

また、受賞したギャラクシー賞(2020年11月度月間賞、同年度テレビ部門奨励賞)では「見どころを押しつけるテロップやワイプ、CMまたぎのあおり映像などの昨今の手法から離れたテレビの原点が逆に新しい」と評価され、西村氏は「やはり“トークを聞く”番組なので、余計な画面演出は必要がないということを、改めて感じました」と確信を持った。

■キャスティングの成立に最低でも半年

2020年11月に放送されてからすぐに第2弾という気運になったが、具体的に動き始めたのは昨年4月。ネームバリューや、あまりバラエティで見ないレア感を求める中で“2人をマッチングする”というかなり難易度の高いキャスティングを4組も成立させるには、最低でも半年はかかるといい、途中で松本と中居が出演した大型特番『FNSラフ&ミュージック』(2021年8月28・29日)をはさんで準備に中断もありながら、今年1月に収録へ。2021年中にはキャスティングを固める計画だったが、「年末でも完全に決まりきってはいなかったです」(西村氏)と、ギリギリまで調整が続いた。

第2弾となると、番組が認知された状態、もしくは実際の映像を見せてオファーできることから、ブッキングしやすいのかと思いきや、「『面白いし、いい番組だったから出てみたい』と判断していただける方もいらっしゃいますが、『あんな場でうまくしゃべれないです』とご遠慮される方もいらっしゃいます」(中嶋氏)と一長一短。そうした中で、見事“4組4色”のキャスティングが実現できたことに、「ゲストの方々には本当に感謝ですし、一緒に考えてくれた松本さんと中居さんにも感謝です。前回以上に、色がはっきりと分かれたので」(同)と、手応えをつかんで収録に臨むことができた。