JR東海とユーグレナ(東京都港区)は、地球環境保全を通じた持続可能な社会の実現に向けた取組みの一環として、JR東海のHC85系試験走行車において、ユーグレナが開発・販売する次世代バイオディーゼル燃料の実用性検証試験を実施すると発表した。

  • 次世代バイオディーゼル燃料の実用性検証試験はHC85系試験走行車において実施

今回の試験は、次世代バイオディーゼル燃料がエンジンの性能に与える影響を確認するために行われる。JR東海の在来線で使用するHC85系試験走行車を用いて走行試験を行い、次世代バイオディーゼル燃料の実用性を検証する。

次世代バイオディーゼル燃料は、脂肪酸メチルエステルなどからなる従来型のバイオディーゼル燃料と異なり、軽油等の石油由来の燃料と同じく炭化水素からなるバイオ燃料。燃焼時にCO2を排出するが、バイオマス(生物資源)原料が成長過程で光合成によって大気中のCO2を吸収するため、燃焼時のCO2排出が実質ゼロになると考えられている。

適切なプロセスで製造することにより、軽油と同様の燃焼特性を実現でき、エンジンに変更を加えることなく使用できるともされている。試験では実際の鉄道車両においても軽油と同様に使用できることを確認するという。

1月下旬にエンジン単体で試験を行い、2月上旬から名古屋車両区構内で走行試験を行う。2月中旬から下旬にかけて、紀勢本線で走行試験を行う予定となっている。