日立レール社(日立製作所の鉄道システム事業におけるグループ会社)とフランスのアルストム社は、両社の共同事業体「HAH-S」が、英国ハイスピード2社(HS2)向けの次世代高速鉄道車両の設計・製造・保守を受注したと発表した。

  • 日立レール社とアルストム社が英国へ納入する高速鉄道車両のイメージ

契約金額は19億7,000万ポンド(約2,957億円)、保守契約は12年間。両社によれば、今回納入する車両は全長200mの8両編成で、54編成を製造するとのこと。100%電気で駆動し、「軽量化、エアロダイナミクス、回生エネルギー、最新の駆動技術により、世界最高レベルのエネルギー効率を持つ高速車両」になる。欧州で最も速い最高速度360km/hでの走行が可能だという。

プロジェクトのフェーズ1として、ロンドンとバーミンガムを結び、在来線に乗り入れる計画となっている。その後、マンチェスター、リバプール、グラズゴーなどの都市間を結ぶ。新型車両の導入は、化石燃料で動く自動車や飛行機から鉄道への移行を促すねらいがあり、温室効果ガス削減効果が期待されるという。

  • 新型車両は8両編成(全長200m)で54両を製造。最高速度360km/hで走行可能とされている

車両設計の大部分と製造・試験・保守を英国で行うため、車両製造で2,500人以上を現地で雇用する考え。保守でも100人の雇用を創出する。