JR東日本仙台支社・秋田支社は16日、山形新幹線「つばさ」の全列車を2022年春から全車指定席として運転し、あわせて従来よりもわかりやすく利用しやすい特急料金体系に見直すと発表した。同じ料金体系の秋田新幹線も同様に見直しが行われる。

  • 山形新幹線「つばさ」

山形新幹線「つばさ」の自由席車両は最繁忙期を中心に混雑が著しく、「自由席に座るために長時間並ぶ不便さ」「始発駅に近い方が座れるという不公平感」「当日まで席の確保が不確実」などが課題になっていたという。

2021年6月に「えきねっと」がリニューアルして指定席の予約サービスが拡充され、より快適で便利に、お得にチケットが購入可能になったことから、「つばさ」を全車指定席での運転に変更する。なお、「えきねっと」を利用すると、「えきねっとトクだ値」や「JRE POINT」の還元などにより、お得に指定席を利用できるとしている。

特急料金体系の見直しは2022年春に実施を予定し、山形新幹線「つばさ」と秋田新幹線「こまち」が対象となる。これまでは、新幹線と在来線の区間をまたがって利用する場合と、在来線区間のみを利用する場合では在来線区間の料金体系が異なっていたが、今後はいずれの場合でも新たに設定する共通の特急料金が適用される。

  • 秋田新幹線「こまち」

また、新幹線と在来線の区間をまたがって普通車指定席を利用した場合、それぞれの区間の座席指定料金相当額を合算していたが、今後は直通方向の利用に限り、新幹線区間のみの料金(通常期の場合530円)とする。なお、郡山~福島間(山形新幹線で米沢駅以遠にまたがる場合も含む)については、普通車指定席を利用する場合でも座席指定料金相当額を合算した特定特急料金(通常期の場合1,410円)が適用され、グリーン車・「グランクラス」を利用の場合も対象外となる。

特急料金体系の見直しにより、新幹線と在来線の区間をまたがって利用した場合、普通車指定席では100~150円の値引き、既存の自由席が全車指定席になることで760~810円の値上げ、グリーン車を利用した場合は230~280円の値上げとなる。在来線区間(奥羽本線・田沢湖線)のみを利用した場合、普通車指定席利用で0~280円の値下げ、自由席から特定特急券利用に変更した場合も0~280円(空席利用)の値下げとなる。

山形新幹線の全車指定席化に伴い、「つばさ定期券」の料金を改定し、「つばさモーニング特急券」の販売を終了するほか、自由席利用商品である「タッチでGo! 新幹線」については、新幹線区間と在来線区間とにまたがった区間での利用ができなくなる。