JR東海の新型車両315系が6日深夜、日本車両(日本車輌製造)豊川製作所を出場し、豊川駅から豊橋・名古屋方面へ試運転を行った。315系は2021年度に56両(7編成)を投入。2021~2025年度にかけて計352両(65編成)を投入する計画となっている。

  • JR東海の新型車両315系。深夜に姿を現した

JR東海では、会社発足前後に投入した211系・213系・311系が更新の時期を迎えることから、最新技術を導入し、さらなる安全性・安定性の向上を図った新形式の在来線通勤型電車として315系を新製し、置換えを進めることを発表している。

315系のエクステリアは、コーポレートカラーのオレンジを配色しつつ、「先進性×親近感」を表現したデザインに。インテリアは「優しく安心感のある快適な移動空間」をコンセプトに、バリアフリー設備の充実とセキュリティの強化、座り心地の向上、冷房機能の向上を図る。国内初というAIによる自動学習・制御最適化機能も導入。315系全車両の温度・湿度・乗車率等の車上データを地上のサーバへ送信し、サーバ内のAIにより最適化した冷房制御を実現するとのこと。

JR東海の子会社である日本車両が315系の製造を担当し、2021年度に56両(7編成)、2022年度に56両(8編成)、2023年度に120両(20編成)、2024年度に64両(16編成)、2025年度に56両(14編成)、計352両(65編成)を新製する予定。11月6日深夜に豊川製作所を出場した第1編成(C1編成)は8両編成で神領車両区所属となる。JR東海は今年度、315系の投入に合わせ、輸送サービスの向上および効率的な輸送体系の構築を実現するダイヤ改正の準備を着実に進めるとしている。

  • 豊川製作所を出場した315系が豊川駅へ。「試運転」の表示で豊橋・名古屋方面へ向かった