TBS系日曜劇場『TOKYO MER~走る緊急救命室~』(毎週日曜21:00~ 12日最終話)で、主人公・喜多見幸太(鈴木亮平)の元妻にして、優秀な医師である高輪千晶を演じている仲里依紗。千晶は一見クールながら胸に情熱を秘めた女性で、視聴者からも「かっこいい!」との声が上がっているが、本格的な医者役は今回が初めてとなった仲は「普段の私とはまったく違う表情を見せられているような気がしています。演じる上では、いつも話しているような声を出さないようにして、私を1ミリも出さないようにしています(笑)」と新境地に充実感もたっぷり。「私に医者役なんて無理なんじゃないかと、不安もあった」という仲が、イメージとは違う役柄を演じる楽しさや、座長・鈴木亮平の印象を語った。

  • 『TOKYO MER~走る緊急救命室~』で高輪千晶を演じている仲里依紗

本作は、「TOKYO MER」という救命救急のプロフェッショナルチームを舞台とする本格救命医療ドラマ。最新の医療機器とオペ室を搭載した大型車両(ERカー)で事故・災害・事件の現場に駆けつけ、負傷者にいち早く救命処置を施す「TOKYO MER」のリーダー・喜多見を鈴木が演じている。

仲が演じる千晶は、「TOKYO MER」の本拠地となる東京海浜病院の循環器外科医で、世界でも名高い心臓・血管のスペシャリスト。「TOKYO MER」の研修医である比奈(中条あやみ)の憧れの存在で、頼れる指導医でもある。キリリとした白衣姿、患者へのテキパキとした対応、凛とした眼差しもかっこよく、仲が溌剌とした魅力とともに千晶を好演している。

役作りで大切にしているのは、「ものすごくデキるお医者さんだけれど、それでいてとても優しい先生。こういうお医者さんがいたらいいなとイメージしながら、演じています」と理想の医師像をイメージすること。千晶は仲自身も尊敬できるような女性だそうで、「母性もあって、クール過ぎない。指導医だけれど、威圧感もないですよね。だからこそ、比奈先生も慕ってくれる。みんなから憧れられるような女性だと思います」と千晶に愛情を傾けながら、その魅力を吐露する。

インタビューでは元気いっぱいの声を響かせていた仲だが、千晶を演じる上では「いつも話しているような声を出さないようにして、きちんと話そうと思っています! 私を1ミリも出さないようにしている(笑)」という。確かに劇中の千晶は、低めの落ち着いたトーンで話しているのが印象的。“自分封印”に挑む役柄となった様子だが、苦労に感じていることを聞いてみると「“本番、よーいスタート”の時間だけなので、全然大丈夫です。その瞬間、頑張って、あとはいつも通り楽しく笑っています」と明るい笑顔を見せていた。

リアルな手術シーンも見どころの本作。千晶が手術する場面がクローズアップされた回もあり、仲は「手術シーンは、本当に大変です」としみじみ。「指導する先生が来てくださって、細かく教えていただいてから、挑んでいます。心臓ってこんな風に動くんだなど、勉強になることばかりでした」と学びの多い現場だという。

新たなチャレンジも多い役柄となったが、「きっとみなさん、私に千晶役のようなイメージってないですよね。私自身、本格的な医者を演じるのは初めてなので、視聴者の方々に、普段の私とはまったく違う表情を見せられているような気がしていて。とてもよかったなと思っています。また医療用語など難しいセリフも多いので、アドリブが利かないんです。セリフを頭に叩き込んで、臨んでいます」とニッコリ。千晶を演じている時間は「自分がお医者さんになったようで、ものすごく楽しい」そうで、「難しいセリフを言えたときなんて、『うわー! 言えちゃった!』という感じ」と声を弾ませる。

新境地に向かう上では、当初は「私に医者役なんて無理なんじゃないかと、不安もあった」と明かす。原動力となったのはどのようなものだろうか?「楽しんでやれば、それが画面にも映し出されると思っています。また完成したドラマを観るとすごくステキな作品になっているので、本当に出演できてよかったなと感じます。『高輪先生、ものすごくステキに見えている!』と思うと、それもモチベーションになりました」と本作の持つ熱気にも背中を押されたようだ。