「見受けられる」の意味は? 類語・英語表現も例文を使ってわかりやすく解説

「見受けられる」とは、ビジネスシーンやレポート作成時にしばしば使われる表現のひとつです。意味は何となく想像はできても、成り立ちや他の表現との違いなどは知らない人も多いでしょう。

この記事では、「見受けられる」の意味や成り立ち、正しい使い方について解説。また、類語や英語表現も紹介するので押さえておきましょう。

「見受けられる」の意味や使い方、類語などを紹介します

「見受けられる」の意味とは

「見受けられる」は「見受け」と「られる」の組み合わせでできている言葉です。「見受けられる」には「目にとまる」「見かける」「見て取る」「見て判断する」などの意味があります。

「見受ける」に助動詞「られる」が付いた「見受けられる」の意味は「見られる」「考えられる」「認識される」などです。

「見受けられる」を品詞分解するとどうなる?

「見受けられる」に含まれている「見受け」とは、「見受ける」の未然形です。「られる」は助動詞で、受け身・可能・自発・軽い尊敬の意などを表します。

「見受けられる」は「見て取る」「見て判断する」などの受け身表現です

「見受けられる」の敬語表現

「見受けられる」の尊敬語は「お見受けされる」です。尊敬の意味を表す「お」と尊敬の助動詞「される」を「見受け」と組み合わせています。

「見受けられる」の謙譲語は「お見受けする」です。謙譲語で使われる「お～する」と「見受け」を組み合わせた表現です。

「見受けられる」の尊敬語と謙譲語の表現は似ていますので、間違わないように気を付けましょう。

「見て取れる」や「見られる」との違い

「見て取れる」には、「そのものの状態や性質から判断できる」「読み取れる」などの意味があります。「見受けられる」が持つ意味と似ている、類語のひとつです。

「見られる」は「見る」の未然形に助動詞「られる」が付いています。「見る」は「見受ける」に比べると幅広い意味を持ち、「視覚に入れる」「観察して判断する」「読んで知る」「経験する」など、さまざまな意味で使われる言葉です。

「見受けられる」の使い方

「見受けられる」はあらたまったシーンでも使える表現であり、ビジネスシーンでもよく使われます。ここでは、「見受けられる」のシーンごとの使用例を見ていきましょう。

「見受けられる」の使用例を紹介します

ビジネスシーンでの使い方

・彼女は退社後にスクールに通うなど、スキルアップに対する意欲が優れているように見受けられます。
・明日は台風が接近するようなので、イベントは強風の中での開催だと見受けられます。
・最近電車の遅延が多いせいか、遅刻する従業員が多いように見受けられる。
・B社に企画書を提出してきましたが、概ねいい反応だったように見受けられます。

このように、「見受けられる」はビジネスでもよく使われる表現です。

論文やレポートでの使い方

・統計を確認すると、10年ほどで徒歩圏内に住宅も増え、駅の利用者が増えたように見受けられる。
・アンケート結果を参照すると、原色を使用したデザインは人気がないように見受けられる。
・過去の統計を確認した結果、インフルエンザは冬場に流行しているように見受けられる。
・山林の無計画な伐採が進むにつれて、大雨が降った際の崖崩れ被害が多くなっているように見受けられる。
・実験結果から判断すると、CとDのデータには相関関係がないように見受けられる。

上記のように「見受けられる」は、論文やレポートにおいてデータや統計などから判断する場合にもよく用いられます。