奈良県ブランドショップ「奈良まほろば館」が8月10日に移転・リニューアルオープンした。これまで約12年間日本橋にあった「奈良まほろば館」だが、今回新橋に移転。リニューアルオープンに伴い、奈良県から直送された季節の食材を使った奈良の食の魅力を伝えるレストランも新たに併設される。

  • 「奈良まほろば館」リニューアルオープン記者発表会に登場したゆりやんレトリィバァさんとせんとくん

「NYC」出身のゆりやんレトリィバァが語る奈良の魅力

「リニューアルオープン記者発表会」にはお笑い芸人でタレントのゆりやんレトリィバァさんが出席。「奈良県のスーパースター!」と司会から紹介を受け、威厳たっぷりに登場すると「奈良県知事の……ゆりやんレトリィバァと申します」といきなりのボケ。さらに、「実は私、地元はNYCなんです……奈良県吉野町。ニューヨークシティちゃうんかい」と自らツッコミを入れつつ独特のワールドを展開し笑いを誘った。

  • 奈良県吉野町出身のゆりやんレトリィバァさん

司会が「奈良まほろば館」には、奈良県の3つの魅力「県産品・食・観光」を首都圏在住の人たちに伝える役割があることに触れると、「奈良もどんどん人口が減ってしまっていて、特に吉野は若い人がいないんです。以前、私の地元で神社の木が倒れた時には69歳の父が"若い衆"として駆り出されました。だから(魅力を知った若者に)奈良を盛り上げてもらえたら」と深刻な過疎化の解消を願う場面も。

現在は東京在住のゆりやんさんだが、大学生まで22年間吉野町に住んでおり、「大学は大阪だったのですが往復6時間かけて通っていました」というほど奈良好きなのだそう。

さまざまな魅力の中から「わたしなら〇〇」と奈良の好きなところを紹介していくコーナーでは、「近鉄吉野線」と回答。「いつもガラガラの電車だったけど、桜の時期は観光客がたくさん来るのがうれしかった。特に桜の花びらが電車の上に積もっている様子がきれいで印象的でした。その光景を当たり前に思っていたけれど、(東京に)出てきたらあれはレアな風景だったんだなぁと思うようになりましたね」と懐かしんだ。

  • 「わたしなら近鉄吉野線」

1階は物販・2階はレストラン&Bar

「奈良まほろば館」の1階には奈良の特産品や伝統工芸品を販売するSHOPコーナーと、観光情報を発信するインフォメーション、そしてCafé&Barがある。

  • 東京・新橋に移転、リニューアルした「奈良まほろば館」

内装は正倉院宝物にも使用されている「蘇芳色」を基調とした高級感のある色調。さらに国内有数のブランド材「吉野杉・吉野桧」に代表される県産材がふんだんに使用されており、上質な空間を感じることができるインテリアとなっている。

  • 奈良を感じる上質な空間

特産品や伝統工芸品、そして奈良の食材や調味料・地酒などおよそ2,000商品がぎっしりと並ぶ。観光案内コーナーでは観光コンシェルジュによる旬の情報の提供や、奈良への旅行相談なども可能だ。Café&Barでは奈良のかき氷や、日本酒・クラフトビールなどを味わえる。

  • 奈良県がイチオシする期間限定コーナーも

  • 奈良県出身者にもうれしい品揃え

2階にはリニューアルに伴い、新たに設置されたRestaurant&Bar「TOKi」がある。レストランは8月18日から、バルは8月19日から営業開始(予約は受付中)。奈良の季節の食材や風土と歴史を感じられる料理が提供される。カウンターの天板・吊装飾・壁面には奈良県産の木材が使用され、スタイリッシュな中に暖かさのあるインテリアがホッとできる空間だ。

  • Restaurant&Bar「TOKi」。「吉野桧」が贅沢に使われている

  • こちらのフロアのほか半個室の席も

2階には他にもイベントルームがあり、奈良の文化や食を体感できるワークショップや講座などが開催される予定。