俳優の妻夫木聡が主演を務める終戦ドラマ『しかたなかったと言うてはいかんのです』が、NHK総合で13日(22:00~)に放送される。妻夫木は、太平洋戦争末期に行われた米兵捕虜の実験手術に関わり、戦後に戦犯となる医学部の助教授・鳥居太一を演じる。

  • 『しかたなかったと言うてはいかんのです』場面写真

原作は熊野以素氏による「九州大学生体解剖事件 70 年目の真実」。妻夫木演じる太一教授に実験手術の中止を求めるも、戦犯となり死刑判決を受けてしまう人物で、凶行を止められなかった自分と向き合うこととなる。

妻夫木は制作にあたり「“自らの責めは自らが負わねばならない”罪とは何か、生きるとは何か、ひたすらに自分と向き合い続ける日々です」といい、「人間は愚かな生き物であります。しかし、誰かを思いやる温かい心になれるのもまた人間です。人としてあるべき姿とは何か、今一度この時代に問いかけられているような気が致します。時代や環境が変われど、一つ一つの命の重みに変わりはありません。 作品を通じて、命の尊さを感じて頂ければ幸いです」とコメントを寄せた。

また、太一の妻・鳥居房子役を蒼井優が演じることも決定。実験手術に反対した夫が首謀者として死刑判決を受けたことに異議を唱え、夫を救出するため奔走する。蒼井は「胸が締め付けられるようなシーンがたくさんありますが、妻夫木さんが演じられる太一を信じ、 最後の最後まで丁寧に演じて行けたら。タイトルに見合う作品になることを期待しながら、精一杯頑張ります」と語っている。

そのほか、永山絢斗、鶴見辰吾、山西惇、辻萬長、中原丈雄、若村麻由美らの出演も決定。ドラマは終戦記念日2日前となる8月13日22時より放送される。75分。

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