スーパー戦隊シリーズ45作品と仮面ライダー誕生50年を祝うアニバーサリー映画『セイバー+ゼンカイジャー スーパーヒーロー戦記』が、7月22日より公開されている。本作では、『機界戦隊ゼンカイジャー』と『仮面ライダーセイバー』という2つの“物語”が混ざり合う異常事態が勃発。ゼンカイザー/五色田介人(演:駒木根葵汰)が『仮面ライダーセイバー』の世界に迷い込み、反対に仮面ライダーセイバー/神山飛羽真(演:内藤秀一郎)が『機界戦隊ゼンカイジャー』の世界に入って、それぞれが大混乱に陥るという波乱万丈のストーリーが繰り広げられる。

  • 駒木根葵汰(こまぎね・きいた)。2000年生まれ、茨城県出身。インスタグラムでスカウトされてホリプロに所属。2018年よりモデルを中心にドラマ、映画、ラジオ、イベント、CMなど幅広く活動する。2021年、『機界戦隊ゼンカイジャー』の主人公・五色田介人/ゼンカイザー役にオーディションに選ばれ、現在全力全開で好演中。撮影:大門徹

異常現象を引き起こし、世界をパニック状態に陥れた黒幕こそ、スーパーヒーローの"最強の敵"「アスモデウス」(演:谷田歩)であることが判明。禁断の地・アガスティアベースで保管されていた、世界を揺るがす"禁書"を解放させたことで、「現実」と「物語」の境界が曖昧となり、このままでは現実の世界が崩壊してしまう。飛羽真や介人たちは、物語のカギを握る謎の少年(演:鈴木福)との出会いや交流を経て、危機に晒された世界を元通りに戻そうと、タッグを組むことに……。

かつてないスーパーヒーロー豪華共演映画の公開を記念し、ここでは『機界戦隊ゼンカイジャー』で大活躍中のゼンカイザー/五色田介人役・駒木根葵汰に単独インタビューを行った。『ゼンカイジャー』放送開始(3月7日)からはや4ヶ月あまりがすぎ、快調に撮影を続けている現在の状況や、今回の映画で『仮面ライダーセイバー』キャスト陣およびスペシャルゲスト、歴代仮面ライダー・歴代戦隊レッドと共演したときの心境、そして45作品を迎えたスーパー戦隊シリーズ、50周年を迎えた仮面ライダーシリーズへの強いリスペクトの思いをうかがってみた。

――スーパー戦隊シリーズ第45作品『機界戦隊ゼンカイジャー』はただいま好評放送中ですね。マイナビニュースでは放送開始直前のタイミングで駒木根さんにインタビューさせていただきましたが、あれから4ヶ月以上がすぎた現在の心境を教えてくださいますか。

第6カイからステイシー、第8カイからゾックス、第9カイからフリントが登場し、最初のころから比べると(人間)キャストの数も増えてきて、これが本来の「スーパー戦隊」なんだなって思いながら撮影しています。それでも「機界戦隊ゼンカイジャー」は介人と4人のキカイノイドのチームですから、仲間といっしょにどれだけいいものを残せるか、日々考えながら頑張っています。

――歴代スーパー戦隊の力を秘めた「センタイギア」を使ってトジテンドと戦うゼンカイジャーですが、シンプルな攻撃技だけでなく、第18カイ「いのち短し、恋せよゼンカイ!」で『鳥人戦隊ジェットマン』(1991年)の最終回シチュエーションをパロディ的に“再現”し、レンアイワルドをとんでもない方法で倒すなど、アニバーサリー作品であることを強く意識した奇抜な演出がファンの注目を集めていますね。

5人揃って、機界戦隊ゼンカイジャー!の名乗りが毎回ネタっぽいとか、コメディー要素がすごく多いですよね。これからもこんな調子でやっていきますけれど、少しずつシリアスなところもお見せするかもしれません。そういう部分でも新しいゼンカイジャーの一面を見せることができるようにしたいと思っています。

――楽しみです! 前半エピソードをふりかえって、苦労されたことなどありましたか?

第5カイで介人とジュランがスシワルドに握られたときは、ずっと2人がくっついたままで大変でしたね……。第16カイでジシャクワルドに磁石にされたときも、介人の体にセッちゃんとかナベとかをくっつけたりして、大変な撮影でした。サンバの扮装をして踊った第13カイもすごかったですね。頭の被り物や背中の羽根が重くて、気が付いたら体が後ろに傾いたりして、姿勢をまっすぐ保つのがとにかく難しかったです。それでも表情だけは、明るく楽しくなくちゃいけませんからね(笑)。常にいろんなシチュエーションが僕たちを待っていて、毎回違った体験ができるので、新鮮な気持ちがずっと続いています。オンエア後のSNSを見ると「楽しかった」「面白かった」という感想コメントをいただきますし、そんなときは頑張った甲斐があるなってしみじみ思います。

――SNSもチェックされているんですね。

めちゃめちゃ見てます! ありがたいことに、ファンのみなさんからいろんなメッセージをいただいて、それがとても励みになっています。本当に、多くの方々が作品を真剣に観てくださっていて、ときどき、すごく深い考察をしてくださるコメントもあったりして。僕としては「ああ、こういう捉え方もあるんだなあ」と驚き、新しい発見をすることが多いんです。

――『機界戦隊ゼンカイジャー』が大好きな子どもたちからの反響を、ダイレクトにもらうことなんてありますか。

コロナ禍でもありますし、撮影のない日は家にいることがほとんどなので、外で子どもたちに見つかって――みたいなことはぜんぜんありません。でも、子どもたちからお手紙やイラストをいただいたりして、それがいま一番うれしいですね。SNSにも、お母さんから「息子がテレビ観ながら踊ってます」とかメッセージをいただきますし、今だからのふれあいがあって、しっかりとつながっているなと感じています。でも、欲を言えば子どもたちと直接会って「介人だよ~!」ってお話ししたいですね。

――ジュラン、ガオーン、マジーヌ、ブルーンもそれぞれ子どもたちの人気を集めているようです。駒木根さんと4人のスーツアクターさんとのチームワークも絶好調という感じですね。

ずっと行動を共にしている仲間ですから、絆は固いですよ。僕はアクションの練習にも参加させていただいていて、みなさんからいろいろ教えてもらっています。最近は練習の成果として、バク転ができるようになりました。あと、トランポリンを使った前転、後転、バク宙とかも。以前はぜんぜんできなくて、何度も練習してマスターしたんです。『機界戦隊ゼンカイジャー』の1年で、どれだけの技を身に着けることができるか、が自分への課題だと思っています。