清原果耶主演の連続テレビ小説『おかえりモネ』(NHK総合 毎週月~土曜8:00~ほか)の東京編が、第10週(7月19日~)よりスタート。今週から今田美桜や高岡早紀、玉置玲央、井上順、マイコら新キャストが続々登場する。それぞれの魅力や東京編ならではの注目ポイントを、『おかえりモネ』の制作統括を務める吉永証チーフプロデューサーが語った。

  • 『おかえりモネ』で若手気象予報士・神野マリアンナ莉子を演じる今田美桜

東京編はテンポアップ「新たな空気が漂ったら」

清原演じるヒロインのモネこと永浦百音が上京し、気象キャスター・朝岡覚(西島秀俊)が所属する気象情報会社“ウェザーエキスパーツ”の採用面接を受けに行くことに。モネはまず、下見で会社を訪れるが、そこでいきなり気象予報士の野坂(森田望智)にテレビ局へと連れていかれる。テレビ局では朝岡が待ち構えていたが、そこで彼は、夜のニュースの気象コーナーを、野坂ら若手気象予報士たちに任せると言い放つ。しかもモネが、急きょ気象コーナーを手伝うことになる。

東京編は、物語そのものが少しテンポアップするようで、吉永氏はその狙いについて「モネにとって初めてとなる東京という場所では、登米にいた頃とは全然違う、ある種の新しい空気が漂ったらいいなと思いました」と語る。

「東京には個性豊かな人たちがいて、モネはかなり刺激を受けていくので、職場はもちろんプライベートも含めて、楽しく弾んだ感じを出せればと。全般的にモネと年齢が近い人たちも多くなるし、西島さん演じる朝岡も、今までは割とどっしりした感じでしたが、東京編では『こういう朝岡さんもいるんだ!』と思えるような、これまでにない一面も見えてくると思います」

今田美桜“神野マリアンナ莉子”の華やかさを演出

新キャストのなかでも、今田が演じる神野マリアンナ莉子の初登場シーンはインパクトがあった。モネにフルネームで自己紹介をするが、今田がまとう華やかな女優オーラが存分に発揮された。

「モネに一番関わってくる若い気象予報士役を今田さんが演じるということで、モネにとっても、視聴者にとっても、インパクトがあった方がいいだろうとなりまして。これまで気仙沼で会っていた同年代の幼馴染たちとはちょっと違う空気をまとっていることを演出的にも際立たせたかったので、あのショットになりました」とのこと。

そして、今後の莉子について「1週目は莉子のキャスターとしての華やかな部分がクローズアップされますが、だんだん自分が情報を伝える立場として、長所だけではなく、自分に足りないところも見えてくる。演じる今田さんも、いろいろな見え方を考えながら演じていただいてる感じです」と語った。ちなみに、海外にルーツがあるという設定で、このネーミングになったという。

高岡早紀や井上順らベテラン勢にも注目

また、テレビ局の社会部気象班デスクを務める高村沙都子役の高岡早紀や、ウェザーエキスパーツ社長の安西和将役の井上順らベテラン勢にも注目してほしいと言う吉永氏。

「高岡さん演じる高村はクールな役どころですが、どこか柔軟な部分も持っている女性です。これまで高岡さんがあまりやってこなかったような役だと思うので、新たな一面が引き出されるのではないかと。また、井上さんも衣装合わせで最初にお会いした時、『おはようございます』と入ってこられて、ピースサインをされたんです(笑)。それがまた安西らしいんじゃないかとなりまして、本番でもやっていただきました。新キャストそれぞれに、皆さんの持ち味が上手く出ていて、楽しいと思います」

10週目では、気象予報士たちがニュース番組の気象コーナーという限られた枠のなかで、いかに有効な情報を届けようとしているのか、その舞台裏がわかりやすく描かれる。

吉永氏によると、ロケはほぼNHKのスタジオ内で行われているとか。「登場するのは、東京にあるテレビ局という設定で、民放とは言い切れないけど、かといってNHKかといえばそうではないという感じです。やはりコロナ禍なので、どこかに行って撮影するよりは、自分たちのところでロケをするほうがいいだろうということでそうなりました」と裏事情を述べる。

会社の面接さえ受けていないモネが、いきなりテレビ局の現場に駆り出されるという、予断を許さない展開となる10週。東京編のつかみとして申し分のないストーリーとなりそうだ。

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