中京テレビ・日本テレビ系バラエティ番組『ヒューマングルメンタリー オモウマい店』(毎週火曜19:00~)が22日に放送。スタジオゲストには、藤森慎吾、藤田ニコルが出演する。

  • 安くしすぎてウーバーイーツでアルバイトする店主=中京テレビ提供

栃木県真岡市からは超人気かき氷店が登場。提供されるのは、器から山のようにうず高く盛られたトンガリかき氷、その名も“寿氷”。高さはまさかの40センチ超えだ。そのトンガリの頭の部分を、席から立ち上がって直接ガブリと食らいつくのがこのお店のスタイル。写真を撮っている間に氷が溶け、倒れてしまうことも…。店主は「果物の寿司屋だと思っている。果物そのものより美味しくなければ意味がない」と語り、注文が入ってから果物をカットしてフレッシュなシロップを仕上げる。その味に、お客さんも「かき氷の概念が覆される」と唸る。

相場が1個5,000円の高級完熟マンゴーを丸々使用した「太陽のタマゴ」が5,000円、茨城県産メロン半玉を使用した「メロン」が1,200円など、利益はどこから?と思ってしまうような値段も魅力。「高く作りたいわけじゃなくて、無意識にあの形に」と真剣に語る店主は「世界一のかき氷を作って、世界中からこの町に人を集める」ことを目標に掲げる。

千葉県船橋市からは、住宅街の真ん中にある素朴な店構えの中華料理店。お客さんが「ウマっ!」と言いながら皿も置かずに食べきってしまうチャーハン(500円)も名物だが、店先の「おすすめ定食」の一番上に書かれているのは、中華の店なのにもかかわらず「刺身定食」。クロダイの炙り、天然カンパチ、本マグロの脳天の3点盛りに、本マグロと大根の海苔巻きも加えて、まさかの1,000円。刺身のツマとなる大根は薄く桂剥きにして花に、きゅうりは繊細な包丁さばきで竹に飾り切りし提供する、料亭顔負けの手の込みようだ。

「趣味で魚料理をやっているが、手抜きができない性格だから、とことん追求しちゃう」という80歳の店主の料理は、福田赳夫元首相からも愛されたのだとか。おもてなしにも一切手抜きはなし。子供たちや常連、仕入れ先におもちゃや、卵・野菜を配って回る。「自分だけ儲けても悪いから、おすそわけする。だから世の中はうまくいっている」と、店主にとっては当たり前の行動のようだ。創業25年、メディア出演は一切断ってきたが、今回はじめて取材を快諾した意外な理由とは――。

魚が美味しいと評判の横浜市内にある居酒屋は、真鯛のカブト煮、ブリのお刺身、唐揚げ付きカキフライなど、国産の魚を使った料理をランチタイムは385円という破格で提供している。採算が取れず、「いつの間にか赤字が膨らんじゃった」という店主。だが彼が選んだのは値上げではなく、なんとウーバーイーツで働くことだった。「家賃とパートさんの人件費は稼げるから。アハハハハ!」と、なんとも明るい。

「無給でいいから」と、高級割烹や老舗のそば屋、フグ料理店に飛び込んで修業してきたという店主の料理はどれも本格的。しかし、店主はほぼ1日中ウーバーイーツの配達に出ているため、魚のさばき方を店主から教わったパートさんが調理を担当。「一生懸命やっている人を支えたい」と、パートさんも店主を全力で応援する。苦境に立ちながらも、「ウチも大変ですけど、周りも大変だから」と定期的に無料のお弁当やカレーをふるまうイベントも行う。「100円も出せない人がいる。その分を配達員のお金で出す」と言って、店主は今日も配達のバイクに乗る。