「セグメント」とは、マーケティングや経営戦略、ITなどビジネスで使われる専門用語のひとつです。また、自動車業界や土木業界などでも使われる言葉でもあります。

この記事では、業界別の「セグメント」の意味や「セグメント」を使ったビジネス用語などを紹介します。さらに、「セグメンテーション」など類語との違いや使い方についても解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

  • 「セグメント」とは

    ビジネス用語「セグメント」の意味や関連語を紹介する記事です

セグメントとは

国語辞典によると「セグメント」という言葉には2種類の意味があります。

  • 分割すること、区分や部分
  • コンピューターで、大きなプログラムやデータをメモリに読み込むときに分割する単位

もともとの意味は「区分」ですが、ビジネスにおいてはさまざまな分野で使われている言葉ですので、使い方を覚えておきましょう。

英語では「segment」

「セグメント」の語源は、英語の名詞「segment」で、下記のような意味があります。

  • 自然にできている区切りや区分、部分
  • 弓形、線分
  • 体節、環節

また、「segment」は動詞として使われることもあり、他動詞では「分割する」「分ける」、自動詞では「分かれる」などの意味として用いられます。

ビジネスの分野別セグメントの意味

「セグメント」本来の意味は「分割すること」「区分」などですが、ビジネス用語として使われる場合、ジャンルによって意味が少しずつ異なります。ビジネスの分野で「セグメント」の意味がどう違うのか紹介します。

マーケティングにおける「セグメント」

「セグメント・マーケティング」とは、市場を細分化してたくさんのセグメント(区分)に分けた上で、それぞれのセグメントに適したマーケティングを行うことです。

IT化や市場ニーズの細分化によって、万人を対象とした商品やサービスでは選択されにくくなってるいま、セグメントごとに商品開発やプロモーションを行うことで、効果的なアプローチができるため重要視されています。

今回の広告において、都内勤務の20~30代女性、年収400万台のセグメントがターゲットです。

経営戦略における「セグメント」

経営分野における「セグメント」は、「会社における事業領域」という意味があります。決算説明会や有価証券報告書などで使われることが多いですので、会社勤めをしている人や株式投資をしている人は覚えておきましょう。

今期のセグメント別の売上は、広告事業が3億円、web制作事業が2億円、教育事業が1億円です。

ITにおける「セグメント」

IT分野において「セグメント」とは、大きなネットワークの中にあるネットワーク区分のことを指しており、下記のような意味で使われます。

  • LANのネットワークを構成している範囲で、ハブで区切られる範囲
  • 衝突ドメインの影響が及ぶ範囲
  • 不特定多数の機器に同じ情報を送信するエリア
  • プロトコルのパケットの名称
  • 複数のLANを専用線で結んでいる場合、それぞれのLANの単位

このように、ITではさまざまなシーンで使われます。

自動車業界における「セグメント」

自動車業界で「セグメント」は、モデル分類に使われている言葉です。ヨーロッパでは小型車から大型車までをA~Fのセグメントに細分化しており、メルセデス・ベンツではそのセグメント法をAクラスやCクラスなどモデル名に採用しています。

土木業界における「セグメント」

土木材料のひとつにも「セグメント」があります。都市トンネルをつくるための代表的な工法である「シールド工法」において、必要不可欠な材料が「セグメント」です。「セグメント」は鉄筋コンクリート構造でできていて、耐圧縮性や耐久性に優れているなどの特徴があります。

  • ビジネスの分野ごとの「セグメント」の意味

    「セグメント」はビジネスの分野ごとに異なる意味で使われます

セグメントの類語とニュアンスの違い

「セグメント」には似たような状況で使われる類語がいくつかあります。代表的な類語と、「セグメント」とのニュアンスの違いを理解しておきましょう。

セグメンテーション

「セグメンテーション」とは、マーケティングにおいて市場をセグメントに分けて、それぞれに応じた市場対策をとることです。場合によってはセグメントそのものをセグメンテーションと称することもあります。

つまりセグメンテーションは区分すること、セグメントは区分の結果を示します。

ターゲット

「ターゲット」とは、「販売などの対象」を意味しています。つまり、分類された「セグメント」のうち、商品やサービスを売ろうと狙いをつけた顧客グループがターゲットです。ターゲットの方がより限られた範囲を指しています。

セクション

「セクション」とは、「組織や構成上まわりと区別される部分」「会社や団体の部局」などの意味があります。経営において「セグメント」が使われる場合、部門を指すことが多く、「セクション」も似た意味で使われる言葉です。

クラスター

「クラスター」はもともと「ぶどうの房」という意味で、転じて「ある属性に基づくグループ化された集団」という意味になりました。データや心理的側面などからグループ分けした集団のことであり、「セグメント」と似た意味で用いられます。

  • 「セグメント」と類義語との違い

    「セグメント」には似たような意味を持つ言葉がいくつかあります

セグメントが含まれたビジネス用語

「セグメント」が使われているビジネス用語をいくつか紹介します。

セグメント情報

「セグメント情報」は経営分野の用語で、「事業の種類別、所在地別及び海外売上高などセグメントに分けられた財務情報」という意味です。利益関係者が企業集団の業績などを正しく判断するために、国内と国外ごとに区分したセグメント情報を開示することが義務づけられています。

ワンセグメント放送とフルセグメント放送

「ワンセグメント放送」とは、携帯電話などの移動端末向け地上デジタル放送のことで、省略して「ワンセグ」ともいうこともあります。地上デジタル放送は1チャンネルが13のセグメントに分割されていて、移動端末用として1セグメントが割り当てられていることから「ワンセグメント放送」と呼ばれるようになりました。

「フルセグメント放送」とは地上デジタル放送のうち、固定テレビ向けの高解像度放送のことです。13のセグメントに分割された放送波のうち12セグメントがフルセグメント放送用に用いられています。

セグメント鏡

「セグメント鏡」とは、複合鏡を採用している大型望遠鏡における、一つひとつの小型反射鏡のことです。製作がそう難しくないセグメント鏡をたくさん並べることで、集光力や分解能力の向上をはかっています。

セブンセグメントディスプレー

「セブンセグメントディスプレー」とは、デジタル式計数表示装置において、「日」の形に並んだ七つのセグメントで構成された表示です。それぞれのセグメントを点灯・消灯させることで、数字の0~9を表示します。

点灯部に発光ダイオードを用いることが多いため、7セグメントLEDと呼ばれることもあります。

  • 「セグメント」が含まれた主なビジネス用語

    「セグメント」が含まれたビジネス用語はいくつかありますので覚えておきましょう

セグメントは幅広い分野で使われる言葉

「セグメント」は「分割すること」や「区分」をあらわす言葉で、由来は英語の「segment」です。ビジネスシーンではマーケティングや経営戦略、ITや医療分野など幅広い分野で使われます。この記事で紹介した内容を理解して、ビジネスに役立てていきましょう。