名古屋鉄道は25日、今年度の設備投資計画について発表した。鉄道事業において、2021年度は新たに9500系を12両(4両組成×3編成)、9100系を4両(2両組成×2編成)新造するほか、旅客安全・運転保安工事とサービス改善工事への投資を継続して行う。

  • 9500系・9100系(外観)

9500系(2M2T組成)は2019年、9100系(1M1T組成)は2021年にデビュー。名鉄の通勤車として活躍する3300系(2M2T組成)・3150系(1M1T組成)をベースに先進性を加えた後継車両であり、スカーレットレッドを多用して名鉄らしさを表現しつつ、LEDヘッドライトとの組み合わせにより、精悍でシャープな印象に仕上げた。

車内はオールロングシートで、全車両に優先座席とフリースペースを設置。車内防犯カメラも設置し、通勤車では初めて「Meitetsu Free Wi-Fi」を搭載したほか、通信回線を使用し、車両の情報を地上側のシステムに送信する機能も備えた。今年度、9500系を12両(4両組成×3編成)、9100系を4両(2両組成×2編成)、計16両の新造が公表されている。

  • 9500系・9100系(内観)

2021年度設備投資計画ではその他、安全対策の推進と都市計画事業の一環として、5カ所で高架化工事を実施するほか、高架橋柱の耐震補強を一宮高架橋などで実施。スマートフォン・タブレット端末に対応した係員向けの情報共有アプリも開発する。常滑線をはじめとする各線区で踏切監視システムを導入し、大曽根変電所での電力設備の更新をはじめ、踏切道保安設備の新設・更新、土木・電気施設の改良も実施予定としている。

車両の新造に加え、新型自動券売機の開発を推進し、列車の走行位置をスマートフォン等から確認できるサービスを開始するなど、サービス改善工事も推進。河和線高横須賀~南加木屋間の新駅設置工事、名古屋本線岡崎公園前駅・本笠寺駅のバリアフリー化を引き続き実施するとともに、常滑線聚楽園駅のバリアフリー化に着手する。女性従業員のさらなる活躍を推進するため、女性従業員用宿泊施設の整備も引き続き進めるとのこと。