WOWOWのオリジナルドラマ『文豪少年! ~ジャニーズJr.で名作を読み解いた~』のクランクアップ報告会が13日、東京・有楽町の東京国際フォーラムで行われ、出演した少年忍者のメンバー(ヴァサイェガ渉、川崎皇輝、北川拓実、織山尚大、黒田光輝、元木湧、安嶋秀生、内村颯太、深田竜生、檜山光成、小田将聖、田村海琉、豊田陸人、平塚翔馬、青木滉平)が登壇した。

  • ドラマ『文豪少年! ~ジャニーズJr.で名作を読み解いた~』のクランクアップ報告会に登場した少年忍者のメンバー

    ドラマ『文豪少年! ~ジャニーズJr.で名作を読み解いた~』のクランクアップ報告会に登場した少年忍者のメンバー

本作は、夏目漱石、太宰治といった日本が誇る文豪たちの傑作小説を現代的な視点で解釈した、新感覚のオムニバスドラマ。リーダーの川崎は、全エピソードの台本に目を通したそうで、「僕ら人数が多いグループですが、それぞれの個性を存分に生かせる、全員が輝ける作品をいただけてうれしかったです」と熱く語った。

第一話「クモの糸」に主演する黒田は、スタートを担うプレッシャーを感じたと明かしつつ、「主演をやらせていただくなんて考えたこともなかった。人生の中の一つの大きな経験として、80年経っても忘れない、忘れたくないです」と改めて感激をかみしめる。共演した豊田は「僕ら"くろりく"と呼ばれるぐらい仲がいい。(黒田を)後ろから支えることができてうれしかった」と笑顔で一言。これには黒田も「豊田くんは舞台やドラマの経験が豊富なので頼もしかったです」と照れながら応えた。

「メロスを待つ男」は、メロスを待つセリヌンティウスの目線で描かれた物語。演じたヴァサイェガは「メロスと違って評価されない役回り。学校とか職場でもよくあることだと思うし、自分も仕事でそういうことがあります」と、役と自分を重ねコメント。「そういうときはSMAPさんの『世界に一つだけの花』の『一人一人違う種を持つ その花を咲かせることだけに一生懸命になればいい』という歌詞を思い出します。一生懸命やっていればどこかで必ず誰かが見てくれているんだろうなって。評価されないからといって腐らずに頑張り続けていればいつか報われるという気持ちで一生懸命やりました」と、普段センターを務めることが多いヴァサイェガの陰の努力をうかがわせる一言に、メンバーも深くうなずいていた。

「注文が多い店には気をつけろ」で主演を務めたのは、弱冠14歳のグループ最年少コンビ、小田将聖と田村海琉。シンメ(※グループ内でシンメトリーで踊る二人)の共演ということで、小田は「本当に仲良くて話しやすいので心強かったです」、田村は「僕も緊張しちゃうほうなんですけど、二人だと心強い。演技の相談もできるのでやりやすかったです」と、ともに初々しく互いへの信頼を明かした。

夏目漱石の「二百十日」をモチーフにした「二百十日の二百十段」は、20分ほどあるシーンをワンカット長回しで撮影したという意欲作。安嶋とともに主演した檜山は、「二人とも初ドラマ、初主演、初ワンカットですべてが新しかった。二人一緒だったので、お互い相談したり読み合わせしたりできました。ここの二人は8、9年一緒にいて、親密度や信頼関係も築かれているので、楽しかったです」とW主演の喜びを語った。

「稲荷坂の秘密」で女装をしたという深田は「以前、織山くんがドラマで女装をしていてかわいかったので、僕もああなれるかなと思っていたら……」と、予想外の仕上がりに拍子抜けした様子。「タッパがありすぎてデカくなっちゃった。もうちょっと小柄なかわいい子になりたかった」と残念がる深田に、「俺なら勝てるよ。この中でいちばんかわいいと思う。昔、女バス(女子バスケットボール部)にいそうって言われてた」と自信満々な元木が主張する。「湧くんは分かる。目が大きいし」と認める深田に、「深田の(女装の)写真を見たけど、そのままでも湧のほうがかわいかった」と内村が追い打ちをかけ、一同爆笑となった。

また、全作品の中で最初に撮影されたという「外科室のある洋館」では、主演の織山が、井上衛プロデューサーから「これでスタッフへの少年忍者のイメージが決まるから」とプレッシャーをかけられたのだとか。「ちゃんとやらなきゃ」と気が引き締まったという織山だが、「台本を読みこんでしっかりやってくださった」と、同席していたプロデューサーは太鼓判。さらに、「高瀬舟」原作の「少年と舟」でニコニコと穏やかな雰囲気の真鍋を演じた北川については、川崎が「印象が本人にぴったり」と称賛した。

「雪おんなの風」は、元木が主演の冒険ファンタジー。本作には受験で4か月休んでいた青木が出演、「忍者のみんなに会える喜びとドラマに出られる喜びがダブルで重なってうれしかった」としみじみ語った。また、2人と共演し「いつも仲良くしている3人(元木、青木、平塚)だからすごく安心して出来ました。赤飯炊こうかと思ったぐらい嬉しかった」と独特の表現で喜びを表した平塚。「赤飯、炊いてはないの(笑)?」とすかさずツッコむ川崎に、「炊いてはないです。白米でした(笑)」と答え、メンバーの笑いを誘っていた。

続いて、今後挑戦してみたいことを尋ねられたヴァサイェガは「今回、出演していないメンバーがまだいるので、続編とか出来たらいいなと思います」と語り、一同も納得。さらに、「忍者で学園ものをやりたい」という声も挙がり、元木は、「俺と将聖と海琉が同い年になる(笑)?」と最年少二人と6歳差ながら同級生の役に意欲満々!? 「元木くんは先生役になるんじゃない?」と井上プロデューサーから声を掛けられた元木は「数学の先生とかいいっすか?」と、またまたノリノリだったが、「絶対無理」とメンバーからあっさり却下されていた。

最後には、川崎が「僕たち少年忍者は、ドラマ、映像作品への出演はまだまだ未熟で、不慣れな部分も多いですが、今回、主演という大役を任せていただきとても嬉しかったです。正直なところ、不安もありましたが、メンバーそれぞれに精一杯準備して、スタッフの皆さんとともに撮影を無事終えることができました」としっかり挨拶。「胸を張って、皆様に見ていただきたいと言えるような作品になっています。僕たち若い力で日本の文豪の作品をもっともっと盛り上げていけるように、これからも頑張ってまいります。再度になりますが、『文豪少年!~ジャニーズJr.で名作を読み解いた~』、皆さま、ぜひよろしくお願いします!」と力強くアピールし、イベントを締めくくった。

『文豪少年! ~ジャニーズJr.で名作を読み解いた~』(全10話)は、3月21日(日)から、毎週日曜23時にWOWOWプライムにて放送、WOWOWオンデマンドにて配信される。