東芝インフラシステムズは、自社の製造した鉄道用電気品がJR東日本の横須賀・総武快速線新型車両E235系に採用されたと発表した。同社の独自技術を使った非常走行用電源装置、補助電源装置、主電動機、主幹制御器が採用されている。

  • 横須賀・総武快速線新型車両E235系

  • 車両に搭載された非常走行用電源装置

横須賀線・総武快速線新型車両E235系の非常走行用電源装置は、停電時などに最寄り駅をはじめ安全な場所へ走行するため、JR東日本と共同開発。通常時は架線からの電力を蓄電池に充電し、非常時に蓄電池の電力のみで主電動機を駆動して走行できる。

この蓄電池に、東芝グループのリチウムイオン二次電池「SCiB」を使用。高い安全性、1万回以上の充放電が可能な長寿命、マイナス30度の環境下にも耐えうる低温度動作といった優れた特性を有し、外圧によって内部短絡が生じても異常発熱や発火を起こしにくく、安全性も兼ね備える。この「SCiB」を使用した蓄電池システムは、鉄道システムを対象としたRAMS規格の認証を最高水準で取得している。同社は今後も、「SCiB」を採用した製品を国内外に展開するとしている。