『江戸モアゼル~令和で恋、いたしんす。~』(読売テレビ・日本テレビ系 毎週木曜23:59~)、『知ってるワイフ』(フジテレビ系 毎週木曜22:00~)、『ゲキカラドウ』(テレビ東京系 毎週水曜24:12~)と、この1月クールに放送されている連続ドラマに3本もレギュラー出演する、俳優の森田甘路。それぞれ撮影時期はずれており、新型コロナウイルスの影響で放送スケジュールが重なった結果だが、若きバイブレイヤーとして様々な作品に引っ張りだことなっている証拠だ。
偶然にも、3作とも飲食関係の役を演じているが、役者を志す原点となった作品もグルメ系のドラマだといい、「感慨深いものがあります」と喜びもひとしおの様子。
そんな森田に、同クール3本レギュラーという快挙をはじめ、食べる芝居での意識、役者を目指した経緯、今後の目標や人となりまで、たっぷりと話を聞いた――。
■「#木曜日のカンロモリタ」を流行らせたい
――放送スケジュールのめぐり合わせもありますが、1クール3本の連ドラレギュラー出演には驚きました。これを聞いたときの心境はいかがでしたか?
最初2本が決まっていて、1本頂けるだけでもありがたいのに、2本というのも初めてだったんです。だから「1クールで2本も出ていいの?」って思ってマネージャーに相談したら、「実は3本目も協議中です」と言われて、ちょっと自分の予想を超えてきたのでびっくりしましたね。節操ない俳優に思われてしまう…という一抹の不安がありました。僕も、実際に1クールで3本も出てる俳優を見たことないですし。
――しかも、関東では暦の上で全部木曜日の放送です。
そうなんですよ! 「水曜日のカンパネラ」っていらっしゃるじゃないですか。だから「木曜日のカンロモリタ」って流行らせたいと思ってハッシュタグを作ろうとしたら、妻に「それはちょっとスベってるんじゃない?」と止められてしまって。
――いいじゃないですか! このインタビュー記事をTwitterで配信する際に「#木曜日のカンロモリタ」を付けさせていただきます。そんな木曜日は、これからも思い入れのある曜日になりそうですね。
1週間の中で好きな曜日が木曜なんです。あと1日頑張ったら世間的には休みになるし、木曜日はちょっと幸せな曜日というのが自分の中であったので、うれしいですね。
――ただ、このご時世だとOA翌日の金曜日に街で声をかけられるというのが難しいので、残念ですね。
そうですね。でも、今まであまり会わなかった大学時代の友達から久々に連絡が来たり、テレビを全く見ない人から「見たよー」と言われたり、身内からの反応は結構ありました。「お前見たら、1時間後にまたお前出てきたよ!」とも言われましたし(笑)。それが毎週続くというのは、ちょっと自分でも驚きですね。
――それぞれの役の職業が『江戸モアゼル』はカフェのバイトリーダー、『知ってるワイフ』は居酒屋経営の自営業、『ゲキカラドウ』は飲料メーカーのグルメ会社員で、「確定申告大変そう!」とTwitterでつぶやかれていました(笑)
副業は大丈夫なのかなとか、確定申告でどうやって申請すればいいんだろうと思って(笑)
■「おいしそうに食べる」コツは…
――それにしても、この3つの役がいずれも飲食系というのもすごいですよね。
今までもそういう役は結構多くて、最近は特に、だいたい仕事中に何か食べている役が多いんです(笑)。「なんかおいしそうに食べるから」って言われますね。プライベートで料理するのも好きで、SNSにも上げているので、それが伝わっているのか…。とにかくキッチンに立つ役が多くて、カフェでも配膳じゃないんですよ。
――キッチンでの収まりが良いのでしょうか。
エプロン姿が似合うっていうことなんですかね(笑)? 最初に飲食系の役をもらったのが、『ショムニ2013』(フジテレビ)の居酒屋の店員役だったんです。そこから続いて1年に1回はキッチンに立ってます(笑)
――「おいしそうに食べる」と言われるということですが、何かコツや工夫などはあるのですか?
あまり考えてなくて、おいしいから食べてるだけなんですよね(笑)。僕自身食べるのが好きで、食には結構こだわるので、自然と上手な食べ方になってるのかなぁ。あと、食べる芝居って普通の食事とは違うので、きれいに食べなきゃいけないというのは意識しています。まずは箸をきれいに持つこと、それから汁が垂れないものを選んで食べてますね。
――食べながらセリフがあるときは、どれくらい口の中に入れるのかの加減が難しいという話を役者さんからよく聞くのですが、そのあたりはいかがですか?
僕はあまり気にしてないですね。口の中にいっぱいあっても、結構声が通るらしくて(笑)。もちろん飛び散ったりしないようにはしているんですけど、意外とモグモグ食べながらでもセリフが言えるんですよ。口の中が大きいんでしょうね。リスみたいにポケットに詰め込んでしゃべれるので。女優さんは口の中に入れすぎるとしゃべれないので、『ゲキカラドウ』で泉里香ちゃんは苦労してました。
――それじゃあアドバイスできないですね(笑)