新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言が7日、1都3県で発令されたことを受け、テレビ各局は感染対策を強化しながら、ドラマ・バラエティ番組の収録を継続していく方針だ。

昨年4月に発令された前回の緊急事態宣言の際は、各局で報道・情報番組を除き、ドラマやバラエティ番組などの収録を休止したが、今回は感染対策のノウハウ・知見が蓄積されていることから、それをより強化して番組収録を継続。一部ロケの取りやめなど影響が出ているが、前回のように新ドラマのスタート延期や中断はない見込みだ。

マイナビニュースの取材に、民放キー5局、NHKは以下のとおり回答している。

日本テレビは「緊急事態宣言の発出を受け、さらにレベルを上げた感染防止対策をいたします。新たな制作マニュアルを作り、リモートツールの使用や、スタジオ出演者の人数の見直しなどを行うなど、政府や自治体の指針に則り、感染防止を強化し番組制作、取材を行っていまいります。今後も出演者、スタッフ全員の安全と安心を最優先に番組作りを進めてまいります」とコメント。

テレビ朝日は「ドラマ・バラエティ番組の制作につきましては、日々の感染状況の変化等に最新の注意を払いつつ、感染拡大防止に向けた社内の番組制作ガイドラインの遵守をさらに徹底しながら、より慎重に進めてまいります」とした。

TBSは「今のところ収録の停止はせず、感染対策をしっかり講じて、出演者スタッフの健康に最大限配慮した上で撮影を進めていきます。緊急事態宣言が出た以上、感染対策は今まで以上に厳しくやっていきます」とコメント。

テレビ東京は「テレワークなどを更に積極的に活用して、社員の出社率2割、テレワーク7割を目指します。また、厳格なコロナ対応をとったうえで、番組制作を継続していきます」と発表。「ロケ・撮影を実施する場合には、関係者の了解を得た上で、マスク着用、少人数での実施、休憩中の複数での食事禁止、多人数によるロケ・撮影では事前PCR検査を行うなど、徹底した感染防止対策をとります」(テレビ東京ホールディングス)としている。

フジテレビは「自粛要請に沿った形でロケや収録の内容、規模などをしっかり見極め、徹底した感染防止策をとって参ります」とコメント。街ブラなど不特定多数の人がが集まる場所でのロケは、原則見送る方針だ。また、『Mr.サンデー』の宮根誠司、『日曜報道 THE PRIME』の橋下徹など、地方から東京に来るレギュラー出演者はリモート出演に切り替える。

そして、NHKは「放送事業者の中で唯一の指定公共機関として放送を継続する責務があるとともに、感染拡大の防止を先導的に実践していきます」とした上で、「これまでもNHKの行動指針に基づいて感染対策を行っていますが、より一層安全管理を徹底します。緊急事態宣言の対象地域では、政府や自治体の対策も踏まえ、制作過程での感染対策を徹底し、最少人数、最小時間で対応します。外部の出演者などについては、意向を十分に注意して適切に対応してきます。コロナ禍を乗り越えるために信頼できる情報と良質なコンテンツを届けます」とコメントしている。