そこで今回は接客業の経験があるマイナビニュース会員に、「今年、お客様から受けたクレームや嫌な思い」について聞いてみた。その結果について紹介していこう。

  • 接客業の店員が受けた驚きクレームとは

コロナ対策に関するクレームが圧倒的

まず、接客の経験があるマイナビニュース会員509人に、お客からクレームを言われたり嫌な思いをした場面はあったか聞いてみた。

  • 今年、お客様からクレームを言われたり嫌な思いをした場面はありましたか?

Q.今年、お客様からクレームを言われたり嫌な思いをした場面はありましたか?

はい……78.7%
いいえ……21.3%

アンケートでは、78.7%が「ある」と回答している。10人のうち8人がクレームや嫌な思いをしたと答えているが、具体的にどのような経験をしたのだろうか。

ルールやマナーにクレーム

「折り返しの電話が行き違いになり、折り返しが遅いと怒鳴られた」(男性/47歳/大阪府/訪問介護事業所)

「納品のルールに難癖をつけられた」(男性/65歳/東京都/運輸)

理不尽なクレームやストレスのはけ口

「自分ではない前任者に対するクレームをつけられた」(男性/48歳/岐阜県/造園)

「何か態度が悪いからお金は払わないといちゃもん。因縁をつけられた。よくよく話を聞くと新型コロナで収入が減ったからお金がなかったと話された。ストレスの捌け口にしないでほしいと思った」(男性/39歳/熊本県/販売店)

「長い時間待たされたと怒鳴られた。とてもイライラした」(男性/54歳/長崎県/スーパー)

「カットがイメージと違う、金払わん! と理不尽なことを言われて、警察沙汰になりました」(女性/58歳/滋賀県/美容室) 

コロナ対策で

「『車内にマスクを付けてない奴がいるから何とかしろ』と言われたけれど、強要はできないので大変だった」(男性/46歳/岐阜県/鉄道乗務員)

「コロナの流行が本格的になって来た頃、まだ非対面の受領方法が無かったため、マスクをして配達していても、受けとる際に気持ち悪そうに荷物を受け取られたこと」(男性/56歳/埼玉県/配達)

「衛生管理上の規則で色付きのゴム手袋を着けて仕事をしていると、客相手の商売で手袋は失礼だと大声でクレームを言われたので仕方なく外すと、数分後別の客に、手袋をつけろと怒鳴られた」(男性/58歳/奈良県/ドラッグストア)

「新型コロナウイルスの感染拡大で大変なのに、面会禁止でも、平気で面会に訪れる家族」(男性/54歳/沖縄県/老人ホーム)

「感染拡大の状況でなぜ学校に登校させるのかと問い詰められた」(男性/55歳/奈良県/学校)

「コロナ禍による緊急事態宣言中に学校が休校となったが、授業料を返せとクレームがあった」(男性/49歳/石川県/学校)

「コロナで時短営業なのに閉店後にまだ客がいたので普通に入店し、閉店だと伝えるも今から受けろと無理矢理受けさせられた」(男性/42歳/京都府/販売)

「コロナの為のビニールの為聞き取りづらく何回も聞くと怒られた」(女性/47歳/大阪府/職場の窓口)

「消毒液を全身にかけられました」(男性/42歳/福岡県/メンテナンス)

「物件を土足で上がろうとした。理由は感染防止策らしい」(男性/53歳/兵庫県/不動産営業)

出るわ出るわ、予想を上回るお客からのクレームには驚かされる。特に目立ったのは、2020年に猛威をふるった新型コロナウイルス感染症対策についてのクレームだ。未だかつてない未知のウイルスの蔓延に、過敏になりすぎている人もいれば、まったく無頓着な人もいるようで、その温度差に店員が困惑していることが見て取れる。

こうしたクレーム対応に時間が割かれ、必要な場所に必要な人員が配置されないのも困りもの。スムーズ&スピーディな接客のために、店員はお客にどのような行動をしてほしいのだろうか。

無理な要求や上から目線はやめて

「お客様だと思って、理不尽に上から目線で横暴な態度や言動はやめてもらいたい」(女性/58歳/滋賀県/美容室)

「ストレス発散かと思いますが、いやがらせは迷惑です」(女性/54歳/栃木県/スーパー)

「土下座をしろと言うことはやめてほしかった」(男性/39歳/熊本県/販売店)

「少し理解し難い時に、何回も聞くなという態度をとること」(女性/47歳/大阪府/職場の窓口)

「配達の仕事をしているが、すぐに配達してほしいと言われる。無理な配達希望を言わないでほしい」(男性/71歳/千葉県/配達)

「自分だけを他の利用者とは違う扱いをして欲しいという要望には応えられない」(男性/54歳/千葉県/介護業界)

コロナ対策を理解して

「コロナ禍の中、許可なく面会にやってくること」(女性/24歳/大阪府/病院) 

「マスクをつけずに大声で喋り、マスク着用を呼びかけても応じてくれないこと」(男性/33歳/神奈川県/銀行窓口)

「車内で大声で会話をすること」(男性/46歳/岐阜県/鉄道乗務員)

「保健所や政府の指導に則っているので、納得してほしい」(男性/55歳/奈良県/学校)

「マスクを新しいのに替えるのは良いが、今まで使っていたマスクを放置して行かないで」(男性/48歳/長崎県/アパレル)

その他

「電話ははっきりと手短に用件だけを伝えてほしい。まどろっこしい言い方やあいまいな、問い合わせは時間の無駄。用件をきちんとまとめて考えてから電話をしてきて欲しい」(男性/43歳/京都府/電話対応)

「作業中もまとわりつくこと。危ない仕事なので」(男性/48歳/岐阜県/造園)

いかがだったろうか。「少しくらいいいだろう」「お金を払っているのだから、ちょっとくらい無理を言ってもいいだろう」など、自分本位の考えや行動をやめてほしいという声が圧倒的だった。コロナウイルス蔓延に関する不安を店員にぶつけることや、感染リスクを考えない軽はずみな行動に対しても、やめてほしいという声が届いている。

来年以降も「withコロナ」の日常生活は続く。感染対策をしっかり心がけることはもちろん、他のお客や店員に対して配慮を欠かさず、気持ちのよい買い物やサービスを受けられるよう心掛けたいものだ。

調査時期 : 2020年11月25日
調査対象 : マイナビニュース会員
調査数 : 509人
調査方法 : インターネットログイン式アンケート