意外と忘れてしまいがちな敬語表現。特にビジネスシーンでは、正しい言葉を使いたいものです。本記事では、「もらう」の尊敬語について、言い方や活用シーン、例文を解説していきます。

「もらう」の尊敬語とは?

「もらう」の尊敬語は、「お受け取りになる」「お納めになる」などです。尊敬語は目上の人を敬う表現で「相手を立てたいとき」に使います。

  • 「もらう」の尊敬語は、「お受け取りになる」など

    「もらう」の尊敬語は、「お受け取りになる」など

※クリックで細かな意味や用例を確認できます

もっと詳しく : 敬語表現(尊敬語・謙譲語・丁寧語)活用表

「お受け取りになる」の使い方

「お受け取りになる」は、「もらう」の尊敬語として使われる表現です。物をもらったり、恩恵などを受ける動作を表す「もらう」を「受け取る」に言い換え、「お(ご)~になる/お(ご)~なさる/お(ご)~くださる」ではさんだ言い方です。「先ほど、社長が調査結果をお受け取りになられた」などとなります。

「お納めになる」の使い方

「お納めになる」も「お受け取りになる」と同様、「もらう」を「納める」に言い換え、尊敬語としています。上記の例文に倣えば、「先ほど、社長が調査結果をお納めになられた」となります。

「受け取る」「納める」のように言い換えをせず、「もらう」をそのまま使った「もらわれる」や「おもらいになる」も、「もらう」の尊敬語となります。

ただし、この「もらわれる」「おもらいになる」はともに尊敬語を作る原則に従ってはいますが、「もらわれる」は受身形と紛らわしく、「おもらいになる」はやや古めかしい感じがして使いにくい、あるいは文意が伝わりにくいと思う方もいらっしゃるかもしれません。

ビジネスの場面であれば特に、「お受け取りになる」や「お納めになる」を使ったほうが誤解や混乱は少なくてすみそうです。

「もらう」の尊敬語を使う場面と例文

ビジネスシーンで「もらう」の尊敬語を使う場面、シチュエーションを紹介します。

  • 「社長が調査結果をもらった」と伝える場合

「社長が調査結果をお受け取りになられた」
「社長が調査結果をお納めになられた」

***

「もらう」の尊敬語としては、主に「お受け取りになる」が挙げられます。言葉の適切な敬語表現をマスターし、ビジネスシーンで正しく使えるようにしましょう。