■FANTASTICSのメンバーを書くなら?

――先ほども2.5次元の勉強をしたというお話が出てきましたが、今回は何か役作りにあたって勉強したことはあったんですか?

知り合いに漫画家の先生が2人いるので、会いに行き話を聞かせていただきました。身近で共作をしている方がいるのか、担当編集者の方とはどれくらいの頻度で連絡をとっているのか、締め切りが迫ったときにどれくらいの徹夜をするのかなど、根掘り葉掘りインタビューをしました。もともと本を読むタイプではなかったので、実際に現場に近い環境にいる人に会って、話を聞くのがいいかなと思いました。

――取材までされてたんですね。ちなみに、学生時代国語などは得意だったんですか?

全然得意じゃないです! 僕理数系だったので、国語、社会は本当に苦手で。数学が一番好きでした。

――MCも担当されているし、得意そうなイメージがあったので意外でした。

全然でした(笑)。この世界に入ってから、しゃべりも出来ないとと勉強し始めました。

――高校の頃からEXPGに通って、学校でもダンス部に所属していたということで、一也と境遇が似ている部分もあったのでしょうか?

学校が終わると部活かバイトかレッスンか……当時芝居もやっていたので、一也が高校生と小説家の二足の草鞋を履いていたように、僕も何足もの草鞋を履いていました。高校生時代はいろいろ抱え込むタイプで、常に不安を持っていたので、一也みたいに生活に焦っている感じはあったと思います。そういった点では、共感できる部分もありましたし、逆に勉強にもなりました。「確かに、学生時代って、こんなに焦ってたな」と、今になって思うことはたくさんあります。

――今回は小説家という役でしたが、FANTASTICSのメンバーを書くなら、どういう物語にしたいですか?

FANTASTICSで書くなら……『花ざかりの君たちへ』のような、個性溢れる色々な男たちと、男たちを翻弄する腐女子のヒロインの話を書きたいです(笑)。1番手のイケメンは、ボーカルの中島颯太にします! 可能性がたくさんありそうだから。普段ボーカルはお芝居する機会がないのですが、いい色が出そうです。

――ちなみに、ヒロインはなんで腐女子という設定なんですか?

腐女子の方の可能性は、ハンパないからです! 『HiGH&LOW』をやったときにも、まさかその層に刺さるとは思っていなかったですし……『PRINCE OF LEGEND』もですが、いろいろ勉強になるので、今後の参考にしたいです!

――それでは、最後にメッセージをいただけたら。

ナイーブで売れない小説家と高校生人気小説家が2人でタッグを組んでベストセラーを生み出すという課題に挑む、ファンタスティック青春ムービーです。老若男女問わずいろんな方々に共感していただける、背中を押せるような青春ムービーになっていますので、ぜひ劇場でご覧ください。

■佐藤大樹
1995年1月25日生まれ、埼玉県出身。11年、FUNKY MONKEY BABYSの「ラブレター」MVに出演し俳優デビュー。14年EXILEに加入、18年にはFANTASTICS from EXILE TRIBE としてもメジャーデビュー。俳優としても活躍の場を広げており、出演作にTVドラマ『シュガーレス』(12年)、『俺たちの明日』(14年)、『ワイルド・ヒーローズ』(15)、舞台『錆色のアーマ』シリーズ(17年~)など。また、映画も『HiGH&LOW』シリーズ(16年~)、『ママレード・ボーイ』『センセイ君主』(18年)、『4月の君、スピカ。』(19年)と出演作が立て続けに公開されている。