ステイホームしていたら消化不良気味の夏もいつの間にか終わり、あっという間に秋がやってきました。ビール好きにとっての秋といえば……ビールの祭り、オクトーバーフェストの季節です。

  • 秋といえばオクトーバーフェスト!!

まぁしかしこのコロナ禍なので、オクトーバーフェストのイベントがおこなわれることも少ないだろうと思います。というわけで、長いステイホームでみなさんの家呑みレベルもかなりあがったことでしょうし、この秋はおうちでオクトーバーフェスト開催しちゃいましょう。

飲みたいビールを買い出しに行きたい気持ちに一旦停止をかけて、まずそもそもオクトーバーフェストってなによ、というのを少しだけ勉強しておきましょう。ビールをたくさん飲む祭りというのはよく知られていますが、そもそもビールって「夏」っていうイメージじゃないですか? なのにどうしてこのビールのお祭りはわざわざちょっと寒くなりつつある10月なんでしょうか?

オクトーバーフェストってなに?

オクトーバーフェストはドイツのミュンヘンでおこなわれる世界最大級のお祭り。本場ミュンヘンのオクトーバーフェストで飲まれるビールの種類は「メルツェン」というラガービールです。

  • ドイツ ミュンヘンのオクトーバーフェスト

メルツェンはドイツ語で「3月」を意味します。というのも、昔々まだ冷蔵庫がない時代、衛生上4月23日から9月29日まではビールの醸造が禁止されていたんです。というわけで3月ギリギリに夏の間も飲めるように仕込まれたビールがメルツェンだったわけです。そして9月29日以降から始まる秋の収穫・醸造を祝うため、樽に残っているメルツェンを一気に飲み干すイベントがオクトーバーフェストのお祭りになっていたと言われています。

というわけでメルツェンは別名オクトーバーフェストと呼ばれています。

おすすめのクラフトビール5種

さてオクトーバーフェストのトリビアも学んだことですし、ビール選びにうつりましょう。せっかく自分でプロデュースするオクトーバーフェストなので個性豊かなクラフトビールをいろいろ試していただきたく、わたしおすすめのビールの大まかなスタイルと味のご紹介をします。

クラフトビールの代表格IPA

「クラフトビールってこういうものか」とラガーやピルスナーが主流だった日本に教えてくれたホップの苦味がガツンとくるIPA。発音は「アイ・ピー・エー」です。IPAは人気のスタイルなのでIPAの中でもさらに「ダブルIPA」「ヘイジーIPA」「セッションIPA」などの様々な種類があります。

飲みやすさNo.1のベルジャンホワイト

ビールが苦手な人におすすめのフルーティーでさわやかな味わい。やさしくて軽い味なので、ここからクラフトビールを始めてみるもいいかも。最近はすごく簡単にコンビニで手に入るようになりました。「水曜日のネコ」というかわいいデザインのビールがベルジャンホワイトです。

秋にぴったりブラウンエール

名前の通り茶色いビールです。ホップの苦味は控えめでモルト感を効かせたコク深くそして甘いテイスト。ナッツやカラメル、ビスケットのような風味が特徴なので秋っぽいですよね。IPAのような苦味のガツン感はないですし、ベルジャンホワイトのようなジュース感もなく、どちらかというとコクが好きな人が最初にトライするのにおすすめです。

とりあえずビールのピルスナー

やはりビールの王様はピルスナーです。みなさんが「とりあえずビール!」で飲んでいる大手のビールはだいたいラガービールの中のピルスナーというスタイル。すっきりシャープでのどごしがいいのが特徴です。最初の一杯としては最適で、2杯目から濃い味や個性的な味のスタイルに移っていくといいでしょう。

深い味とコクのスタウト

ピルスナーに慣れているとびっくりしてしまうほどの深い味のスタウト。大麦をローストして真っ黒にして作っているのでコーヒーやチョコレートのようなコクがあります。スタウトもIPA同様遊び心があるスタイルで、甘みのない「ドライスタウト」、乳糖が入っている「ミルクスタウト」、オーツ麦を使った「オートミールスタウト」などがあります。

今回ご紹介したのは、たった5つのスタイルです。「たった」と言ったのは、実は現在クラフトビールの種類は150以上もあるんです。わたしの共著書『エンジョイ! クラフトビール』では様々なスタイルをイラストで説明しているので、まずはこの5つをクリアしたら他のスタイルもこの本を参考に深掘りしていただけるとうれしいです。

他にも、それぞれのビールスタイルにあった料理とのペアリングも紹介しています。例えばIPAには餃子。ベルジャンホワイトにはポテサラ。ブラウンエールにはうなぎ。ピルスナーにはチキン。そしてスタウトには豚の角煮。これ、実は色で合わせる方法なんです。

ビールと料理のペアリングは国で合わせたり、味の対比で合わせたりと奥が深いので、こちらも詳しくは本を読んでいただければと思います。ビールと料理も準備できたら、おうちオクトーバーフェストは大成功間違いなしです。