女優の上白石萌歌が3日、東京・渋谷のPARCO劇場で行われた主演舞台『ゲルニカ』の公開フォトコール&初日前会見に、中山優馬、勝地涼、早霧せいな、キムラ緑子とともに参加した。

  • 上白石萌歌

PARCO劇場オープニング・シリーズとして上演される本作は、ピカソの筆を動かした悲劇の街・ゲルニカを舞台にした物語。階級、民族、主義の対立に揺れる1936年、スペイン内戦下、日々の生活を脅かされながらも懸命に乗り越えていこうと力強く生きる人々を描く。

ゲルニカの元領主の娘・少女サラを上白石、サラと恋に落ちるドイツ軍のスパイ・イグナシオを中山、ゲルニカで生きる人々を取材する海外特派員・クリフを勝地、彼と同行する女性特派員記者・レイチェルを早霧、サラの母・マリアをキムラが演じる。

サラはなに不自由なく生きてきたが、世間では旧体制派と新体制派が激突。ドイツやソビエトなどの軍隊も加わり、スペイン内戦が本格化していた。サラの婚礼直前、幼なじみの婚約者が突然、戦いに参加したいと出て行ってしまう。この国で今、なにが起きているのか。街の食堂に出入りするようになったサラは、街の人々や兵士たち、海外特派員と触れ合い、各地で激戦が行われているのを知る。

そして、イグナシオという兵士と出会い、いつしか恋に落ちるサラ。しかし、彼はドイツ軍のスパイで、密かにゲルニカを爆撃するための工作を進めていた。そんな折、サラの妊娠が発覚。人々の思いが交錯する中、戦いは激しさを増し、空爆がゲルニカの街を襲う……。

公開フォトコールでは、舞台の一部を公開。上白石は、キムラ演じる母に思いをぶつけるシーンで、目に涙を浮かべながら迫真の演技を見せた。また、歌にのせて、燃え上がるゲルニカかの様子を説明する歌唱シーンでは、上白石をはじめとするキャスト陣が力強く美しい歌声を披露した。

その後の会見では、「こんな状況のなか、無事明日、幕が上がるということで、いつも以上に特別な感情を抱いています」とコロナ禍での開幕に心境を告白。「栗山さんはご一緒するのが長年の夢で、大学のレポートの題材を栗山さんにしたことがあるくらい、尊敬の念や憧れがあった方です。ご一緒するのはもう少し先だろうなと思っていたなか、こうしてお声がけいただいたことをとてもうれしく感じています」と語った。

PARCO劇場オープニング・シリーズ『ゲルニカ』は、9月4日~27日に同劇場にて上演。さらに、10 月より京都、新潟、豊橋、北九州にて上演される。