俳優の堺雅人が主演を務めるTBS日曜劇場『半沢直樹』(毎週日曜21:00~)は、9日放送の第4話で「子会社vs親会社」となった買収劇のクライマックスとともに、半沢の前にさらに立ちはだかる“強大な敵”の存在が明らかになった。

  • 白井大臣の秘書・笠松茂樹役の児嶋一哉

第4話では、東京セントラル証券営業企画部部長・半沢直樹(堺雅人)が、IT企業・スパイラル社の買収をめぐり東京中央銀行との全面抗争で電脳雑伎集団の粉飾決算を暴き、黒幕である三笠副頭取(古田新太)と伊佐山部長(市川猿之助)に渾身の“倍返し”を叩きつけた。

その功績が認められ、半沢は営業第二部の次長として東京中央銀行本店に戻ったものの、すぐに中野渡頭取(北大路欣也)から直々に、帝国航空再建プロジェクトへの参加を言い渡される。帝国航空は日本の空輸を担い、まさに国を代表する大企業だが、近年の経営状態は決して芳しくなく、労働組合やOBの力が強いため大胆な改革もままならず、もはや破綻寸前にまで陥っていた。しかも、その裏では暗躍する政治家や政府の思惑などが複雑に絡み合う、「国家」という大きな陰謀がうごめいていた。

女性初の総理大臣として期待され、進政党の顔と呼び声の高い国土交通大臣・白井亜希子を演じるのは江口のりこ。帝国航空の再建をめぐって、“半沢潰し”の急先鋒として鋭く斬り込んでいく。名バイプレーヤーとして様々な作品で存在感を示している江口が、今作ではどのようなインパクトを与えるのか。

江口演じる白井大臣が立ち上げた再生組織、帝国航空再生タスクフォースのリーダー・乃原正太役を務めるは筒井道隆。やり手弁護士の乃原は、常に相手を小馬鹿にしたような高圧的な態度を取り、中野渡頭取に対しても脅しをかける。

帝国航空のメインバンクである開発投資銀行の企業金融部次長・谷川幸代を演じるのは西田尚美。“鉄の女”の異名を持ち、政府にも一目置かれている彼女は、半沢が作成した帝国航空再建案をめぐって激しく対立する。

破綻寸前の帝国航空の経営陣には、社長の神谷巌夫役に木場勝己、財務部長の山久登役に石黒賢など、実力派俳優陣が名を連ねる。国の支援に頼り切った経営で古い伝統から脱却できずにいた経営陣が、再建をかけどのような動きを見せるのか。

そのほかにも、本店に戻った半沢と帝国航空再建の案件をともにすすめる若手バンカー・田島春役には、若手俳優の入江甚儀、白井大臣の秘書・笠松茂樹役には、芸人でありながら演技にも定評のある児嶋一哉(アンジャッシュ)など、個性派キャスト勢の存在にも期待がかかる。

また、今回の再建プロジェクトに、東京中央銀行ニューヨーク支店から加わった紀本平八常務を演じるのは段田安則。冷静沈着だが底が知れない彼は、半沢の敵となるか味方となるか現時点ではまったく分からない。数多くのドラマでいぶし銀の演技を披露してきた段田の熟練の演技からも目が離せない。

そして、白井大臣を支援する進政党の大物議員・箕部啓治を演じるのは、日本を代表するベテラン俳優のひとりである柄本明。醸し出す芝居の深みと強烈な存在感が、得体の知れない恐怖を放つ大物政治家として半沢に容赦なく牙をむく。

さらなる強敵に立ち向かうことになった半沢。果たして半沢は、欲望にまみれた魑魅魍魎たちに“倍返し”を叩きつけることができるのか。「銀行vs国家」帝国航空再建における新たな戦いが始まる。

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