――来年4月から長瀬智也さんが抜けて、TOKIOさんは新たな形になりますが、『ザ!鉄腕!DASH!!』は揺るがないと。
はい(笑)、むしろさらに加速・拡大していく予感がします。長瀬くんも「株式会社TOKIO」の3人も、自分の手で新しい物を作って世の中をビックリさせるぜ!って姿勢は全く同じ。それは“DASHイズム”そのものなんですよ。個人的には、長瀬智也がメディアには出してない才能豊かな一面や、興味ある分野を貪欲に掘っていく超マニアックな姿勢を10年以上近くで見てきたので、「裏方・長瀬」が来年から何を生み出すのか、メチャメチャ楽しみです。
――残るメンバーで設立される「株式会社TOKIO」は、ファーム作りという事業も構想されていますが、『ザ!鉄腕!DASH!!』としても、大きな役割を果たすことになるのではないでしょうか。
「株式会社TOKIO」の3人が企んでる壮大な野望と、僕らが『鉄腕DASH』で目指している未来は、ピッタリ一致してると思います。たぶん(笑)。だから今後も、この番組が彼らにとっての基地であり、プロジェクトを打ち出す発射台みたいな役割になっていきます。地上波のテレビから飛び出して、皆さんと良い意味で「濃厚接触」できるところまで近づきたいですね。
■来年で震災10年…福島への恩返しを準備中
――「2025年に30周年スペシャルを日曜7時で放送する」という目標を掲げていらっしゃいますが、引き続きそれに向かって走り続けるということですね。
みんな年齢も重ねてきたし、新しい若手の仲間も入ってくれていますからね。松岡(昌宏)くんが「目指すは『笑点』。大喜利メンバーに新しい世代が加わって、圓楽さんや歌丸さんや木久扇さんが年を重ねて役割が変わっても、変わらずずっと面白い。『鉄腕DASH』もそうありたい」という話をしてくれて、まさにその通りと思ったんです。
TOKIOは知識も経験も豊かになり、いまや「達人」の域に入りかけてるけど、その分、体はムチャできなくなっている。だから、新しい仲間を巻き込みながらTOKIOと一緒に冒険を続けていく番組にして、日曜7時にずっと皆さんに愛してもらえたらなと思います。
――福島DASH村の復興という思いも、将来的には見据えていますか?
まずは来年、ちょうど震災から10年なんですよ。DASH村がある場所は今も入れないんですけど、徐々に近くの地域は制限が解除されて人が戻ることができるようになっているんです。だから、DASH村ピンポイントでなくても、戻れるようになった福島のあの地域に対して、恩を返せるような企画や挑戦をしようって、TOKIOと熱い議論を交わしながらコツコツ準備中です。
●島田総一郎
1975年生まれ、埼玉県出身。早稲田大学第一文学部卒業後、99年に日本テレビ放送網入社。番組制作部門に配属され、『雷波少年』『ラジかる!!』『あの人は今!?』『日本史サスペンス劇場』などのディレクターを担当し、現在は『ZIP!』『ザ!鉄腕!DASH!!』『幸せ!ボンビーガール』『50日間で女性の顔は変わるのか?』の統轄プロデューサー。