• MC打ち合わせの様子 (C)フジテレビ

この困難な時期を乗り越えるには、やはりメインキャスターの2人の力も大きかったという。

三宅正治アナについては、「視聴者に呼びかけるメッセージを届けようというときに、自分の言葉でしゃべってくれるので、そこはやっぱりさすがだなと思いますね。もともとスポーツ実況が専門なので、番組中に地震や津波、特別警報が出るなどの災害が起きたときに、大切な情報を落ち着いてシンプルに届け続けてくれるというのが、『めざましテレビ』の非常に大きな武器になっているので、コロナ禍の期間も助けられています」と感謝。

永島優美アナについては、「この1年で安定感がものすごく増していて、番組の“マザー”のような感じになっています(笑)。視聴者に寄り添うコメントが、1つ1つ謙虚なんです。番組のラストで、いつもは『今日も元気にいってらっしゃい』と呼びかけるんですが、この状況で本人とも話して『今日も笑顔で過ごせますように』『今日も良い1日をお過ごしください』に変えました。そういう部分にも彼女なりの寄り添いがあります」と信頼を寄せている。

■「その日の空気を捉えたドキュメンタリー」の発想

24日からは、テーマ曲を担当するOfficial髭男dismと共に新企画「めざましテレビ×Official髭男dism HELLOチャレンジ」を開始するなど、今後も新たなシリーズ企画を立ち上げていく予定だが、「1週間遅れてしまうと意味がないので、非常にタイミングが大事になってきます。『観光地にエール』という企画もまだストックがあるんですけど、今放送するのは難しいので、中期的にやっていこうと思っています」と、感染が再拡大する情勢に苦心している様子。

「私は『ザ・ノンフィクション』とか『NONFIX』といったドキュメンタリー番組出身なので、生の情報番組でも“その日の空気をちゃんと捉えたドキュメンタリーができているか”と発想して番組に臨んでいます。ただ、朝の家庭の状況がコロナ禍で日々激変しているので、この3~4カ月は視聴者の皆さんがどんな情報を必要としているんだろうというところで結構揺れながら、番組を作ってきた感覚です」と、まだまだ試行錯誤の日々が続いている。

  • 高橋龍平チーフプロデューサー

●高橋龍平
1978年生まれ、東京都出身。慶應義塾大学卒業後、01年にフジテレビジョン入社。情報制作局で、『とくダネ!』『スタメン』のほか、『椎名誠のでっかい旅!』『ザ・ノンフィクション』『NONFIX』『FNSドキュメンタリー大賞』などを担当し、『ノンストップ!』『アゲるテレビ』総合演出を経て、『めざましテレビ』でプログラムディレクター、総合演出、19年7月からチーフプロデューサー。