俳優の岡田健史が、TBS系金曜ドラマ『MIU404』(毎週金曜22:00~)で刑事役を好演している。TBSドラマへの出演は、鮮烈な俳優デビューとなった『中学聖日記』(2018)以来、約1年3カ月ぶり。『中学聖日記』で新人の岡田を抜てきし、本作で再び起用した新井順子プロデューサーに、岡田の起用理由や現場で感じた成長について話を聞いた。

  • 『MIU404』九重世人役の岡田健史

本作は、『逃げるは恥だが役に立つ』『アンナチュラル』などで知られる脚本家・野木亜紀子氏のオリジナル脚本による一話完結ドラマで、初動捜査のプロフェッショナルである警視庁の機動捜査隊(機捜)が24時間というタイムリミットの中で事件解決を目指す物語。機動力と運動神経はピカイチだが刑事の常識に欠ける伊吹藍役を綾野剛、常に先回り思考で道理を見極める志摩一未役を星野源が演じ、破天荒な“機捜バディ”としてガチンコバトルを繰り広げる。

伊吹(綾野)と志摩(星野)が所属する架空の設定の臨時部隊「第4機動捜査隊」(4機捜)には個性豊かな面々がそろっているが、父親が警察庁刑事局長で自身もキャリアの新米である九重世人役として岡田が出演。九重は、今まで何事もうまくこなしてきたという自信から、どこか上から目線になりがちだが、意外に可愛いところもあるというキャラクターで、4機捜の面々と接することでさまざまなことを学んでいく。

■「主演2人が塩顔タイプだったので20代の役は濃い顔の人に」

岡田は『中学聖日記』以来、約1年3カ月ぶりのTBSドラマ出演。新井プロデューサーが本作で再び岡田を起用し、さまざまな作品で経験を積んだ岡田が“凱旋”を果たした。SNS上では、成長した姿に「中学聖日記の岡田健史君が刑事になってるの勝手に感慨深い気持ち」「岡田健史君の刑事いいな」「黒岩くんではなく、岡田くん刑事なのよねえ 飛躍しとる。すごすぎる!」といった声が上がっている。

岡田の起用について、新井プロデューサーは「主演2人が塩顔タイプだったので、20代の役は塩顔ではなく濃い顔の人がいいかなと思いました。そこで浮かんだのが岡田くん。岡田くんは21歳なので、役の年齢より少し若いかなとも思いましたが、バディを組む橋本じゅんさんとのバランスもいいなと。そして、『中学聖日記』で抜てきし、デビューしてもらったというのもありますし、また一緒にやってみたいと思いオファーしました」と説明。

■俳優という顔つきに「現場での立ち振る舞いも成長」

実際に演技を見て九重役にマッチしていると感じているそうで、「すごい大人になったなと感じました。スーツを着ているというのもあると思いますが、25歳くらいに見えます。私服に着替えると21歳だねっていう感じですが、役になるとちゃんとその年齢に見える。あと、しっかりしてるんだけど、どこか抜けたところがあるように感じる、新入社員の立ち位置というのもすごくよく出ている気がします」と語る。

『中学聖日記』の現場に潜入した際、新井プロデューサーが熱く指導する場面も見られたが、「いろいろ細かいことを言っていました」と懐かしそうに回顧。あの頃からの成長を尋ねると、「顔つきが俳優という顔になったと思いますし、現場での立ち振る舞いも成長していて当時とは違います。あの頃は右も左もわからない、段取りもよくわかっていない感じでしたが、今はしっかり俳優として現場に立たれています。また、いろいろお芝居を試してみようとしているのも感じます」と話し、「演技も成長していると思いますが、そこは視聴者のみなさんに感じていただければ」と演技については視聴者にゆだねた。

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