どんなきれい好きな人でも、アレに意外と悩んでいるものです。それは、足のニオイ。まだ寒さの残る2月に、足裏ケアについての勉強会が実施され、皮膚科医でアンチエイジング医療に詳しい医師・医学博士の日比野佐和子さんから、タメになるお話がありました。その内容をご紹介します。

  • 医学博士/日本抗加齢医学会専門医/皮膚科医 日比野佐和子さん

冬や春は足裏が蒸れやすい

日に日に春めいてきましたが、まだまだ朝晩は冷え込み、乾燥も気になります。特に女性は足元に冷えを感じやすいため、厚手の靴下を履いたりブーツを履いたりと、防寒対策に余念がありません。

そのため、足裏が蒸れやすい時期でもあり、仕事から帰って靴を脱ぎ、想像を絶するニオイに驚いたことがある方も少なくないでしょう。

顔や手など、自分や他人の目につきやすい部分は、多くの方が念入りにお手入れをしているはず。第一印象を左右する部分なので、毎日のケアは欠かせません。では、足は……?

ビジネスでもプライベートでも、突然やってくるのが「靴を脱ぐ」機会。いくらきれいにメイクしていても、自分の足元からイヤーな臭いが漂ってくる……なんてことのないよう、しっかり足裏もお手入れしましょう。

落としきれない角質の中に菌が!?

日比野さんによると、足のニオイ問題についてカギとなるのが「角質」。

「冬に空気が乾燥すると、足裏に角質がたまります。すると、そこが菌の温床となるのですが、防寒のために厚手の靴下や密閉性の高い靴を着用していることにより、いつもより蒸れやすくなっていることが問題。菌が増殖し、臭いのもとになります」。

また、角質は「かかと」に多いイメージがありますが、実は歩き方や靴により人それぞれ異なるそうです。さらに、自分ではしっかり洗ったつもりでいながら、実は臭いの原因菌が落とし切れていない可能性があるとのこと。

  • 足のどの部分に角質がつきやすいか 提供:グラフィコ

足のニオイに悩む方はまず、日比野さんが教えてくれた以下のポイントを見直しましょう。

足裏ケア(角質ケア)のポイント

(1)手やスポンジを使い、特に指の間や爪の間を入念に洗う。
(2)洗浄力の強い石けんを使う。
(3)入浴後はきちんと水気をとった後、十分な保湿対策をする。

ついでに、皮膚科医から見た理想的なヘアケアとボディーケアのお話もあったので、ご紹介します。

「人の体を覆う皮膚は、乾燥を防いだり、外部からの刺激を防いだりする機能を果たしています。だから、毎日のケアとしては、入浴時に正しく洗って、疲れた皮膚をよみがえらせることが重要。

髪の毛は、頭皮に爪を立てずもむようにシャンプーする、ボディーは保湿成分の高い石鹸やボディソープで押し付けずなでるように洗うのが正解。皮膚を傷つけないよう、優しく洗うと良いでしょう」と、いうことでした。

水虫はおじさんだけのものではない

最後に、足のトラブルについてお話がありました。足のトラブルといえば、なんといっても水虫。昔は男性に多いものというイメージでしたが、現在では女性にも発生率が高くなっているそうです。

「女性の水虫は、足の角質部分に菌が増殖することだけでなく、靴選びも問題です。高すぎるヒールや、密閉度が高すぎて通気性の悪い靴はいくらおしゃれでも、足の健康という観点からは好ましくありません。

また、歩き方に問題があると角質が厚くなり、ウオノメやタコ、また菌繁殖により水虫になることもあります。だからといって流行りのリフレクソロジーやケアグッズで一気に角質を取り除くのもダメです。角質層の下にある重要な顆粒層(かりゅうそう)まで削ってしまう恐れがあります」。

  • 足裏の間違ったケアで引き起こすトラブル 提供:グラフィコ

顆粒層には、セラミドなどの保湿に関わる部位があり、そこを削るとさらに乾燥してしまうので、足裏ケアを安易に行うのは危険だと警鐘を鳴らします。

ただ寝ているだけでもたまっていくという角質。菌の温床になるというのが怖すぎる! 特に、乾燥した寒い時期はその傾向が強くなるというので、まだまだ気が抜けません。春を迎える前に、露出の多くなる夏に向かって今から正しい足ケア習慣を身に付けましょう。

筆者プロフィール: 木村悦子

出版社勤務後、編プロ「ミトシロ書房」創業。紙・Webの企画・編集・執筆を行う。著書に『入りにくいけど素敵な店』『似ている動物「見分け方」事典』など。関心領域は、食文化・動物学・占いなど。