JR東日本は31日、鉄道事業法第28条の2第5項にもとづき、国土交通大臣に気仙沼線柳津~気仙沼間(55.3km)と大船渡線気仙沼~盛間(43.7km)の廃止日を2020年11月13日から2020年4月1日に繰り上げる旨の届出を行ったと発表した。

  • 現在はBRT運行区間となっている気仙沼線柳津~気仙沼間と大船渡線気仙沼~盛間の鉄道事業の廃止日が繰上げに

気仙沼線柳津~気仙沼間、大船渡線気仙沼~盛間は東日本大震災で鉄道施設等が甚大な被害を受け、現在はBRT(バス高速輸送システム)により運行されている。復旧に向けた関係者間の議論の結果、BRTにより本格復旧することで合意し、将来にわたりBRTを運行するための課題整理などのめどがおおむね立ってきたことを理由に、昨年11月に鉄道事業廃止の届出を行った。廃止予定日は2020年11月13日とされた。

JR東日本によれば、1月9日に国土交通省東北運輸局による関係者への「公衆の利便の確保に関する意見の聴取」が行われ、1月29日に国土交通大臣から「廃止の日を繰上げたとしても公衆の利便を阻害するおそれがないと認める」旨の通知を受領。この通知を受け、廃止日を2020年4月1日に繰り上げる旨の届出を行ったという。

  • 鉄道により運行されていた頃の気仙沼線大谷海岸駅(2006年撮影)

なお、現行の気仙沼線BRT・大船渡線BRTに関して、JR東日本は昨年11月の発表時に「BRTは道路運送法に基づき運行しており、鉄道事業の廃止による運行・サービス水準の変更はございません」と説明している。