――杉原監督はとても熱い方だとよくお聞きするのですが、鶴嶋さんから見た杉原監督はどんな印象ですか。
本当にすっごい熱いなって。私はお芝居の現場が初めてで緊張していたんですけれど、杉原さんはけっこうガツガツ来てくれる方なので、すぐに関係性が出来上がりました。最初は怖いなと思う面もあったんですけれど、関わっていくうちに、相談したら最後までちゃんと聞いて、答えを一緒に導いてくれる、一緒になってやってくれる方なんだなって。すごく頼りにしていました。
監督と話していく中で、イズというキャラクターが自分の中でもどんどんどんどん明確にわかっていったので、本当に1・2話が杉原監督でよかった。今回の映画も担当してもらえてすごいうれしいなって思います。現場では毎シーン毎シーンで杉原監督の熱さがあって、そのテンションに「ああ、ホームだなあ」と感じていました。
――杉原監督とはイズのキャラクター作りについて、どんなお話をされたのでしょう。
「イズがヒューマギアの軸になる」と言われたのをすごく覚えています。「これから劇中にはいろんなヒューマギアが出てくるけれど、そのベースで中心、ヒューマギアの軸になるのがイズだから、いろんなところを細かく詰めてやっていこう」って。
例えば、ヒューマギアなので、まずは声を普段の声と分けました。だから、「意外にこういう感じの声なんだね」と言われることも多いんです。ヒューマギアらしい話し方もそうですね。そして、イズは秘書なので、ずっとポーズを安定させる必要があります。そういうところについても話をしました。
あとは、"目でお芝居する"ってよく言われるじゃないですか。でもイズは人間らしいなめらかな目の動かし方じゃなくって、"シュッシュッシュッ"というイメージの人工的な目の動かし方にこだわっています。自分の意志で動くというよりは、しゃべっている人に反応して動いていく感じです。
――人型ロボでありながら、"ラーニング"して感情を学んでいくのを表現していくのは難しいのではないかと思います。
そうですね。人間らしさを取り入れつつも、ベースはヒューマギアっていうのが難しいです。ただ感情を出すんじゃなくて、ベースとしてAIというのがあるんだよというところを考えてお芝居しなきゃいけないんですね。それは自分の中でもすごく難しいなと思っています。
――イズを演じる上のそうしたこだわりがうまくいったなと思う、お気に入りのシーンはありますか?
第5話「カレの情熱まんが道」で、漫画家さんが描いたキャラクターがゼロワンではなくてバルカンのほうで、それに或人が「オレじゃないの～!?」とガッカリするシーンがありましたよね。そこで私が「アルトじゃないと～!」って言ったところは、うまくイズらしさと人間のツッコミ感をちょうどよく混ぜて言えたんじゃないかなと思うので、私の中でお気に入りの回ですね。
――主演を務める高橋文哉さんの印象は?
もともと『仮面ライダーゼロワン』に参加する前から知り合いで、すごくクールな人だなという印象でした。イズは或人とのシーンが本当に一番多いので、長丁場の撮影の時は文哉くんと励まし合ったりしています。あと私は運動が苦手なので、文哉くんがアクションをしているのを見て、すごいな～って。
――映画『仮面ライダー 令和ザ・ファースト・ジェネレーション』のお話に移りたいと思います。『ジオウ』チームとの共演はありましたか?
2回くらいご一緒しました。『ゼロワン』メンバーとはまた違った雰囲気というか色を持ってるな～という印象をうけましたね。
――ゲストとして、或人の父でヒューマギアの飛電其雄役で山本耕史さん、タイムジャッカー・フィーニス役で生駒里奈さん、ヒューマギア・ウィル役で和田聰宏さんがご出演されています。
山本耕史さんとお話する機会がありました。山本さんは1・2話を見てくださっていて、「イズちゃんかわいいね」と言ってくださったので、ありがたいなと思いました。山本さんは体を鍛えられていて、すごい……すばらしいなって。初めてお会いした時が私服のタンクトップ姿だったので、もう迫力がすごかったです(笑)。
――映画のストーリーもすごいことになっているそうですね。
詳しくは言えないのですが、イズがとてつもないことになっていて、どうなっちゃうんだろう……というのが一番でした。それに、歴史が変えられてしまうお話で、見逃さずにちゃんと見てないとわからなくなっちゃう、目が離せない作品になっていると思います。
「ゼロワン／ジオウ」製作委員会 (C)石森プロ・テレビ朝日・ADK EM・東映
