BPO・放送倫理検証委員会は10日、読売テレビの情報番組『かんさい情報ネットten.』のコーナーに対し、放送倫理違反があったとする決定を発表した。

BPOが入る千代田放送会館

これは、今年5月10日に、取材協力者に性別を執拗に確認する内容を放送したもの。ロケのVTR終了後、スタジオで見ていたレギュラーコメンテーターから厳しい叱責があったが、ほかの出演者からの反応は特になく、コーナーの放送が終わっていた。

BPOは、この放送が、民放連放送基準の「個人情報の取り扱いには十分注意し、プライバシーを侵すような取り扱いはしない」に反し、「適正な言葉と映像を用いると同時に、品位ある表現を心掛ける」よう求める放送倫理基本綱領、さらに「人権の尊重」「報道における表現は、節度と品位をもって行われなければならない」と求める民放連の報道指針に反するとして、放送倫理違反があったと判断した。

この決定に対し、読売テレビは「BPOの意見を真摯(しんし)に受け止め、今後の番組作りに生かしてまいります。放送後、番組の制作体制を強化するとともに、全社的な研修会を通じた人権意識の向上に取り組んでおり、今後も再発防止と信頼回復に努めてまいります」とコメントしている。