藤井聡太七段だけじゃない!詰将棋で培った驚異の終盤力

将棋上達法の中で最もスタンダードなものの一つに詰将棋があります。

詰将棋は将棋のルールを用いた一種のパズルであり、指し将棋とは異なるジャンルではありますが、全くの別世界ではありません。詰将棋を速く解けるということは、時間内にたくさんの手を正確に読めるということなので、指し将棋の力にも密接に関係しています。

特に「詰む」「詰まない」が関係してくる終盤戦では詰将棋の力がダイレクトに影響し、そのまま勝敗に直結することも少なくありません。

さて、その詰将棋を解答する速さと正確さを競うものに詰将棋解答選手権があります。年に一度開催されプロ棋士も多く参加する大会で、藤井聡太七段が小学6年のときから5連覇を達成していることでも有名です。

この詰将棋解答選手権で藤井七段を上回る6回の優勝経験がある棋士がいることをご存知でしょうか?

それが宮田敦史七段です。

デビュー当時からその棋才は高く評価されており、詰将棋で培った読みの力と驚異的な終盤力で各棋戦で活躍、将棋ファンの記憶に残るような名局も残しています。

11月12日に行われた第61期王位戦(主催:新聞三社連合)予選、青嶋未来五段との対局でも難解な終盤戦を制して見事に勝利を収めました。

谷川浩司九段の「光速の寄せ」、羽生善治九段の「羽生マジック」など、歴代のトップ棋士たちは皆終盤が強く、最後の最後に飛び出す、常人には考えつかない一手でファンを魅了してきました。

宮田七段もそんなワクワクするような終盤戦を創り出せる棋士の一人、これからも宮田七段の手によって魅力的な将棋が数多く生まれることを期待したいところです。

宮田敦史七段
宮田敦史七段