近年流行中の「グランピング」。関東近郊でも、大自然に触れあいながら豪華なキャンプを楽しめるグランピング施設が人気のようだ。でも、めちゃくちゃ忙しくて、ちょっと遠出する時間すらない!というあなたに、都会のド真ん中にいながらグランピング気分と山陰料理が楽しめるお店「炉端かば 西新宿店」をご紹介。

  • こんな感じでテントが並んでいてちょっと不思議

グランピングが楽しめる居酒屋

「炉端かば」は、鮮魚を中心に山陰地方から仕入れた食材が味わえる居酒屋。もともと山陰から生まれて都内にやってきたお店で、現在合わせて30店舗ほどが営業している。「炉端かば 西新宿店」は、2017年12月にオープンしたお店で、決まったメニューのほか、毎日鳥取県の境港から届けられる予定の食材を見て、日替わりメニューを考えて提供しているそうだ。なるほど、毎日仕入れごとに旬の鮮魚が食べられるとなると、「今日はどんな魚が入ってるかな?」とワクワクしながら通う常連さんも多そうだ。

  • 青梅街道沿いにあるこの外観からは奥にあるグランピング感は想像できなかった

と、ここまではよくある居酒屋さんの話かもしれないが、この店の特徴はなんといっても1階奥にあるテラス席。なんと、テントがいくつも設置されているのだ。中に入ってみると、なんとなく不思議な雰囲気が漂っていた。店は青梅街道沿いにあるのだが、外観からはちょっとわからないほど、非日常的なスピリチュアル空間になっている。まさに都会にいながら、ちょっと遠くまでキャンプに来ている気分だ。

  • 新宿の路面店の奥がこんな風になっているなんて、なんだかシュール

  • 夜になったらまた雰囲気が出てイイ感じだ

こだわりの鮮魚料理と日本酒が豊富に揃う

早速、そんなシチュエーションで料理をいただいてみた。3~4人前のお刺身盛り「桶盛り」(税別1,890円)は、境港から直送された"その日一番うまい魚"を満喫できる。今の季節はヒラマサ、アジなどがおすすめとのことで、食べてみると身が締まっていて新鮮この上なく、旨味も感じられた。

  • その日一番うまい魚を境港から仕入れているから味は保証付き

「オリジナルしじみ醤油」と「山陰甘口たまり醤油」が用意されているので、それぞれの醤油をつけて食べ比べしてみるのも楽しい。「山陰甘口たまり醤油」は甘すぎずに魚の味を引き立てているので、甘口醤油があまり好きじゃないという人も試してみてほしい。

  • 新鮮なお刺身にわさびをたっぷりつけて

タラのすり身に唐辛子を練り込んだ島根県のソウルフード「赤天」(税別450円)や、揚げた香りもたまらない「あご天」(税別500円)、ホクホクした食感の「島根だけの長いも蒲鉾」(税別480円)等、山陰ならではの地元料理もおすすめ。

  • 練りものは運ばれ来た瞬間に香りで美味しさが伝わってきた

高級魚「のどぐろ塩焼き」(税別1,980円)もこの価格で食べられるのが嬉しい。見た目は淡白そうな白身だが、食べてみると脂が乗った濃厚な味が広がってきた。

  • のどぐろは脂が乗っていて骨までしゃぶりつきたいほど美味い

美味しい料理には美味しいお酒がつきもので、日本酒の品揃え豊富。一番のおすすめは島根県・奥出雲の高級ブランド米「仁多米コシヒカリ」を100%使用した純米大吟醸酒「仁多米」。めったに飲めないですよこれは。さらに「鮪にあう日本酒」なんていう季節限定のお酒もあり。島根は「日本酒発祥の地」とのことで、珠玉の日本酒が飲めるのもこの店ならではだ。

  • めったにないシチュエーションで食べる山陰料理と日本酒は記憶に残るはず

テラス席限定で、2時間飲み放題付き全10品の「西新宿店限定コース」(税別3,500円)もあり。夜になったら、より雰囲気も出てSNS映えもバッチリなので、女性同士で楽しむお客さんも多いという。西新宿駅近辺ということもあり、アクセスも良し。会社帰りに季節ごとの新鮮な鮮魚や東京ではなかなかお目にかかれないソウルフード等、山陰料理に舌鼓を打ちながら、グランピング気分を満喫してみてはいかがだろう。

●information
「炉端かば 西新宿店」
東京都新宿区西新宿8-14-18
営業時間:11~15時、17時~23時30分(L.O.23時)
休:日曜日

岡本貴之(オカモト タカユキ)

1971年新潟県生まれのフリーライター。音楽取材の他、グルメ取材、様々なカルチャーの体験レポート等、多岐にわたり取材・執筆している。好きなRCサクセションのアルバムは『BLUE』。趣味はプロレス・格闘技観戦。著書は『I LIKE YOU 忌野清志郎』(岡本貴之編・河出書房新社)」。