JR西日本は21日、米原・京都~関西空港間で運行される特急「はるか」に増結用の新型車両271系を投入すると発表した。直流特急形電車271系は計18両(3両編成×6編成)を投入。現行の281系6両編成と併結して運転するための車両となる。

  • 特急「はるか」の新型車両271系(画像:JR西日本)

    特急「はるか」の新型車両271系(イメージ)

関西国際空港へのアクセスを担う特急「はるか」は近年、訪日外国人旅客数の増加にともない利用者が増えているという。増結用の新型車両を追加投入し、既存の6両編成と併結運転を行うことで、1列車あたりの座席数を現在の約1.5倍とする。

新型車両271系の外観は、現行車両281系からの「はるか」ブランドを継承したデザインに。車内は利便性・快適性のさらなる向上のため、旅客サービス設備やバリアフリー設備の充実を図る。現行の281系と同じく訪日外国人向けフリーWi-Fiサービスを提供するほか、271系では全座席にモバイル用コンセントを設置する。

客室内に大型荷物スペース(大型のスーツケースなどにも対応)を配置し、車内ディスプレイによる停車駅・運行情報などは4カ国語対応の多言語案内とする。車内セキュリティ向上のため、客室内とデッキ部に防犯カメラが設置される。

  • 新型車両271系の客室内(イメージ)

  • 新型車両271系のデッキ(イメージ)

  • 客室内に大型荷物スペースが設置される(イメージ)

  • 特急「はるか」の現行車両281系

安全性の向上も図り、オフセット衝突対策や衝撃吸収構造の採用などで車体構造を強化。EB-N装置(運転士異常時列車停止装置)を採用し、運転台計器類の二重系化で信頼性も向上させる。新型車両271系の営業開始時期は2020年春頃(予定)とされている。