東映特撮作品の数々が24時間×365日楽しめる映像配信アプリ「東映特撮ファンクラブ(TTFC)」のオリジナル番組として、『仮面ライダードライブ』のスピンオフドラマ『ドライブサーガ 仮面ライダーブレン』(脚本:三条陸、監督:山口恭平)が2019(平成31)年4月28日(日)より配信開始(全2話)される。

  • 松島庄汰(まつしま・しょうた) 1990年生まれ、兵庫県出身。2007年「アミューズ30周年記念オーディション」で準グランプリを獲得。2009年に俳優デビューを果たし、2014年『仮面ライダードライブ』ブレン役でレギュラー出演し、人気を博す。映画『大奥』(2010年)や『もし高校野球のマネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』(2011年)、『クジラのいた夏』(2014年)をはじめとする劇場映画、および舞台など、幅広いフィールドで活躍中

2014年から2015年にかけて全48話を放送した『仮面ライダードライブ』テレビシリーズは、警視庁特状課刑事・泊進ノ介(演:竹内涼真)が、「ベルトさん」と呼ばれるドライブドライバー(声:クリス・ペプラー)とシフトカーの力で仮面ライダードライブに変身し、人類に挑戦を仕掛けた人工生命体ロイミュードを倒すべく、激しい戦いを繰り広げるストーリー。人間の姿と性格をコピーするロイミュードが巻き起こすさまざまな事件を、進ノ介や特状課の仲間たちが捜査・分析し、解決に導くという「刑事ドラマ」のテイストを加えた娯楽志向の物語展開が好評となって、敵・味方を問わず魅力的なキャラクターたちが強烈な存在感を発揮し、多大なる人気を博した。

2015年9月27日にはテレビシリーズが終了したが、東映Vシネマ「ドライブサーガ」シリーズとして2016年4月に『仮面ライダーチェイサー』、同年11月に『仮面ライダーマッハ&ハート』がBlu-ray&DVDでリリース。いずれもファンの思いを汲み取った熱いドラマをダイナミックなアクションで彩った、傑作スピンオフ作品として評判を取っている。

今回の『仮面ライダーブレン』は、人類の敵ながら愛すべき個性を備えたロイミュードの幹部で、ハート(演:蕨野友也)、メディック(演:馬場ふみか)と絶妙なるトライアングルを形成した頭脳派・ブレン(演:松島庄汰)を主役に据えた、全2話のTTFCオリジナルドラマである。

2017年の4月1日(エイプリルフール)ネタとして、Twitterの『仮面ライダードライブ』公式アカウントが「『仮面ライダーブレン』が2035年リリース!」というつぶやきを残し、ファンの間で大いに話題を集めた。今回(2019年)、配信ドラマとして『仮面ライダーブレン』が製作されるにあたり、エイプリルフールのネタから始まったこともあって、ふたたび4月1日に告知が行われた。これによって「またブレンネタか」「本当なのか」「こんどもネタじゃないのか」と、またもや熱心な『ドライブ』ファンの多くをざわつかせたが、翌2日には、正式に『仮面ライダーブレン』が製作されTTFCにて配信されるという情報が流され、真実であることがはっきりした。

公開に先立ち行われたマスコミ会見では、仮面ライダーブレン/ブレン役を演じる松島庄汰が登場。念願の仮面ライダー役をつかんだことへの思いや、ひさびさとなる仮面ライダーの撮影で感じたこと、そして本作にかける強い意気込みを語った。

――まずは、松島さんがひさびさにブレンを演じられたご感想からお願いします。

いやあ"懐かしい"の一言ですよ。撮影所に来たとき、かつて『仮面ライダードライブ』でご一緒していたスタッフさんと再会して、母校に帰ってきたような気持ちでした。

――今回は、以前からずっと"ネタ"として扱われていた「ブレンがついに仮面ライダーに!」という願いが実現したわけなんですね。

まさか僕が仮面ライダーになるなんて、思っていなかったですね。そもそも大森(敬仁)プロデューサーからは、テレビシリーズの最初のころ「ブレンは放送の半分(過ぎた)くらいでいなくなる」って、言われていましたから(笑)。それが長く生き延びるようになって、ついには仮面ライダーに変身ですよ。正直にうれしいですよね。

――2017年のエイプリルフールで「次は2035年"仮面ライダーブレン"」と言われていたとき、2年後にネタではなく実際に作品が作られるという予感はされていましたか。

Twitterで、「次は『仮面ライダーブレン』でお会いしましょう!」と言ったつもりが、それが『ドライブ』公式最後のツイートになり、ネタとして消えていきましたからね(笑)。エイプリルフールネタの段階で、ちゃんと「ブレン」のロゴまで作ってくれていたんですよ。でも、2035年……45歳か、ぜったいハゲてるやん! とか思いながらね。せめてハゲる前にやりたいと密かに願っていましたから、こうして今回、作品になってよかったです。マネージャーから「大森さんが、こんど『仮面ライダーブレン』やろうとしてるよ」と聞きまして、最初「え、マジ!?」って、驚きしかなかったんです。最初はほんとうにやると思っていなくて、またネタにされるんじゃないかと疑っていました。しかも、こんな平成が終わろうとしている絶妙な時期、そして新元号「令和」が発表された当日(4月1日)に情報を流すなんて、こっちがぜんぜん話題にならなかったらどうしようなんて思いました(笑)。それも、すべてがブレンらしいといえばそうなんですけどね。

――最後にブレン(の声)を演じられた『仮面ライダーマッハ&ハート』(2016年11月)から3年近く経っていますが、撮影に入られたときはすぐにご自身からブレンに切り替わることができましたか?

意外とすんなり、スイッチが入りました。この格好をして、メガネをかけると、気づいたらテンション上がっている、みたいな……。初日はなんと「変身」するシーンから撮ったんですよ。はっきり言って、変身シーンがいちばんカッコいいんです。山口(恭平)監督から言われたのは「基本的にふだんのブレンなんだけど、変身だけはカッコよく」ということでした。だから、ちょっと違和感はありましたね(笑)。その後、いつものブレンっぽいテンションの撮影があって、そこで「あっ、懐かしい!」としみじみ思いました。

――ご自身が変身する仮面ライダーブレンのビジュアルを見たときのご感想も聞かせてください。

自分が想像していたより、100倍くらいカッコよかったですね! ブレンは怪人態に変身した姿がゴツいので、「仮面ライダーになったとしても、ふざけたデザインになるんじゃないの」なんて思っていたのですが、ほんとうにカッコいい。しかも専用バイクまであって。「ブレンなんですけど、いいの?」って思いましたよ。バイクにも注目してほしいですね。いかにもブレンが乗るバイクという特徴が、フロントの部分にありますから。おそらくご覧になった方はみんな「まんまやん!」とツッコミを入れたくなると思います(笑)。

――そんな仮面ライダーブレンの変身ポーズですが、どんな感じのポーズになっているのでしょうか?

最初は、アクション監督の渡辺淳さんが考えてきてくれるんだと思っていましたが、当日になって僕が考えることになり……。ブレンの特徴であるメガネを絡めて、シンプルな変身にしました。

――「変身」した瞬間、どんなことを思われましたか?

そりゃあもう、鳥肌が立つほど興奮しましたよ。日本の男の子なら、誰でも一度は仮面ライダーに変身してみたいと思うじゃないですか。僕は『仮面ライダーカブト』(2006年)をよく観ていましたから、ひとつ「夢」が叶った思いでしたね。「変身!」と叫んだときは心が震えましたね(笑)。